心満ちる、松本の宿へ──静けさと文化に包まれる滞在体験
建築・食・温泉──宿そのものが目的地になる旅
名所を巡るだけが、旅ではありません。歴史と現代が静かに溶け合う松本では、土地の息づかいに身をゆだねるような時間が流れています。伝統建築を活かした宿やモダンなデザインの温泉宿では、地域の食文化やウェルネスの思想が息づいており、訪れる人の感性をゆるやかに解きほぐします。
本を読み、森に包まれ、山を仰ぐ――。そんな瞬間に、土地の記憶と自分が静かに重なっていく。ここでは、静けさと文化が息づく松本の個性豊かな五つの宿をご紹介します。

松本十帖(松本本箱)
- 本に囲まれ、思い思いに過ごせる心地よい空間。

- 開放感のある広々とした空間で、静かな時間を味わう。

- 本棚が並ぶ、松本本箱ならではのダイニング。

- 滞在そのものが「本との出会い」になる場所。

本と温泉、知がほどける宿
約1300年の歴史を有する浅間温泉エリアに静かに佇む「松本十帖」の、ブックホテル「松本本箱」は、本と温泉、信州の食文化をテーマにしたリトリートです。全室に源泉かけ流しの露天風呂を備え、洗練されたデザイン空間とやわらかな湯に包まれる、贅沢なひとときをお楽しみいただけます。1Fのブックストアには約1万冊の本が並び、哲学や芸術の世界に浸る静かな時間が流れます。
料理は、放牧豚や川魚など地域の恵みを軸に、発酵のエッセンスを繊細に取り入れたコースを提供。書と湯と食が響き合い、思索と安らぎが交わる、ここにしかない体験が待っています。
公式サイト:https://matsumotojujo.com
住所:長野県松本市浅間温泉3-15-17(チェックイン)
扉温泉 明神館
- 原生林に抱かれるように佇む、扉温泉の老舗旅館

- 自然の移ろいが水面に映る、立ち湯「雪月花」

- 現代版の「湯治」を体験する客室

- 窓に映る景色と柔らかな灯りが印象的なダイニング

森に抱かれ、心穏やかに深呼吸
標高約1,050m。原生林の奥にひっそりと佇む「扉温泉 明神館」は、森の息づかいを感じられる老舗旅館です。名物の「立ち湯」では、湯に身をゆだねながら木々を見上げ、露天風呂「白龍」では澄んだ風が頬をやさしく撫でていきます。館内には、自然の静けさに身を委ねながら心を整える工夫が随所に。創業90年を超える伝統と、現代的なウェルネスの思想が融合した空間が、訪れる人をそっと包み込みます。
松本の旬の野菜を活かした自家製スープや日本の伝統料理をモダンにアレンジした料理は、四季折々の恵みを丁寧に表現。味わいの中に、土地の記憶と自然の力強さが宿っています。森とともに過ごす一日が、心と体を静かに整えてくれるでしょう。
公式サイト:https://www.tobira-group.com/myojinkan/
住所:長野県松本市入山辺8967
Satoyama villa HONJIN
- 歴史ある邸宅を受け継ぎ、丁寧に紡がれてきた佇まい

- 木の温もりを残しながら、快適性を備えた客室空間

- 里山の暮らしの面影を今に伝える囲炉裏

里山に“暮らす”ように滞在する
松本の里山に佇む「Satoyama villa 本陣」は、かつて大切な客人を迎え、もてなしてきた歴史ある邸宅を丁寧に受け継いだ宿です。
100年以上の時を重ねた建物は、「過去からの贈り物」として尊重され、木のぬくもりや歴史の痕跡を残しながら、リノベーションによって、現代的な快適さも備えています。
その空間に足を踏み入れると、まるで歴史の扉が開くような感覚に包まれます。
Satoyama villa シリーズには、田園風景に抱かれた一棟貸しの宿「DEN」もあります。
それぞれの宿が里山の文化を紡ぎ、日常から離れた体験と、上質な滞在を提供してくれることが大きな魅力です。
公式サイト:https://shigahonjin.jp/
住所:⻑野県松本市保福寺町246
上高地ルミエスタホテル
- 標高1,500mに佇む山岳リゾートホテル

- 地下から湧き出る源泉100%の温泉

- 客室から望める、山々と空が織りなす大自然のパノラマ

- 時間をかけて丹念に仕上げた料理の数々

梓川を望む温泉リゾートで、自然とひとつに
清流・梓川のほとり、標高約1,500mの国立公園内に佇む「上高地ルミエスタホテル」。地下約150mから湧く自家源泉を100%かけ流しで使用し、すべての客室と浴場で天然温泉を楽しめます。2024年のリニューアルで客室とダイニングが一新され、幅5mの窓から梓川の清流や霞沢岳、六百山を望むパノラマの景色が、旅人を迎えます。
ディナーは信州の旬を繊細に仕立てたフレンチ。ワインとのペアリングも楽しめます。上高地の静けさと星降る夜空のもと、山とひとつになるような、特別な滞在をご堪能ください。
公式サイト:https://www.lemeiesta.com/
住所:長野県松本市安曇上高地4469-1
五千尺ホテル上高地
- 穂高連峰を真正面に望む、上高地屈指のロケーション

- 長年にわたり大切に守られてきた景色が、旅人を迎え続ける

- 空間そのものが、食の時間を豊かに彩る

- 伝統が息づく一皿が、旅の記憶と共に残る

河童橋のたもと、伝統が息づく山岳ホテル
上高地の象徴「河童橋」のたもと、穂高連峰と梓川の清流を真正面に望む、唯一無二のロケーション。周辺散策や大正池・明神池方面への拠点としても最適な立地です。
創業以来受け継がれてきた「食」へのこだわりは、旬の恵みを最大限に活かした創作フレンチ「五千尺キュイジーヌ」として上高地の記憶をより深く鮮やかに刻みます。
館内には伝統工芸品である松本民芸家具を配し、山岳にゆかりのある詩人・画家たちの作品を展示、シンボルは水墨画家・立川瑛一朗氏による「穂高連峰」。
自然美とアートが調和する上質な空間で、特別なひとときをお過ごしいただけます。
公式サイト:https://www.gosenjaku.co.jp/
住所:長野県松本市安曇上高地4468
松本の宿は、どれもこの土地の空気とともにあります。本に囲まれ、森に包まれ、山と語らう――。それぞれの宿が、旅人に異なる静けさと温もりを手渡してくれます。次の旅では、「どこに泊まるか」から計画してみませんか。松本には、旅の本質を思い出させてくれる宿があります。









