味噌・漬物がたくさん「藤林屋」
約230年前から続くお店です。
糀造りを生業としていましたが、味噌・醤油も手掛けるようになり、今はお漬物も造っています。
藤林屋さんには昔ながらの味噌もあります。
大豆を煮た後、円柱状に味噌玉を作り3週間ほど寝かせます。味噌玉に菌が付いた後に洗浄し細かく砕いてから、糀と塩を合わせて樽に漬け込む「味噌玉造り田舎味噌」です。大豆を煮た後に、すぐに糀と塩と合わせて仕込むと手間が省けるのですが、昔ながらの造り方で、独特の風味を出しています。
香りを嗅がせていただいたところ、一般的な信州みそは甘い香りを強く感じましたが、「味噌玉造り田舎味噌」は、なかなか表現できない深い香りを感じました。常連さんに好まれているそうです。
味噌は10種類以上が売られています。
量り売りなので、好きな量が買えます。
「超特選信州みそ」8年ものです。
8年も寝かせていると色が濃くなるのですね。
「信州マイルドこうじ味噌」と色を見比べてみてください。
香りも全く違いました。
もともと糀造りを生業としていたので、店主自らが手塩にかけて造っています。(2019年1月21日以前、酒造りをしていたと記載してありましたが、店主から酒造りの事実が確認出来なかったとの申し出があったため修正いたしました。誤解を招き申し訳ありません。)
信州のお漬物と言えば野沢菜ですね。野沢菜漬けはもちろんのこと、熟成させた野沢菜漬けを油で炒めた「のざわ菜漬油いため」も売られていました。信州人の好きなおかずです。
(熟成したものを「古漬け」と言います。野沢菜も沢庵も酸味が出てきて、それもまたおいしいです。)
信州人はお茶の時間にも漬物を食べます。
しょっぱい漬物だけではなく、甘い漬物もあります。
藤林屋さんでも人気の「しそ紅うめ砂糖漬」。
お茶請けに大好評です。
お土産に信州特産の野菜を使ったお漬物はいかがでしょうか?
藤林屋さんでは、契約農家に野菜を作ってもらっています。
本瓜粕漬に使われている瓜は「長野青皮越瓜」(ながのあおかわこしうり)です。果肉が厚く柔らかい種類です。
酒粕は新潟県で作られた吟醸酒粕が使われています。
夏に漬けて1年間熟成されます。
沢庵には、かた大根の「松本地大根」が使われています。
ほど良い歯ごたえです。
秋に漬け込んで翌年の2月から販売されます。
店内に何気なく飾られている看板もいい味を出しています。
【市民記者 こばやし】