いつでも三代澤本寿と柚木沙弥郎の作品でおもてなしの宿「菊之湯」
松本市美術館で行なわれている「型絵染・三代澤本寿生誕101年展」のオープニングセレモニーに柚木沙弥郎(ゆのき・さみろう)さんが三代澤本寿(みよさわ・もとじゅ)さんの友人として出席されていました。本寿さんと沙弥郎さんは二人とも芹沢銈介さんのお弟子さんです。
本寿さんと沙弥郎さんの作品が松本浅間温泉の温泉旅館「菊之湯」にあります。
まず目に留まるのはこの写真のタペストリーです。沙弥郎さんの作品です。特に何かイメージなどを言って注文したわけではなく、「何か作ってください」とお願いして作っていただいたそうです。
こののれんも沙弥郎さんの作品。素敵ですね。
「柚木先生は動物が好きなんですよ。特に猫が好きですねぇ。」と大女将さんが言っていました。
←沙弥郎さんの作品
沙弥郎さんとのご縁は本寿さんが引き合わせてくださったそうです。
こちらの写真3点は本寿さんの作品
座布団とマッチ箱のデザインも本寿さんです。
大女将さんが本寿さんの思い出を話してくれました。
「私のために地味な着物を旅先から買いつけて来てくれて、これが私に似合うかしらと思っていたのですが、三代澤先生の派手な帯と合わせるととても似合っていて先生のセンスの良さからコーディネートの勉強をさせていただきました。」
この写真は棟方志功さんが描いた絵です。
1942年柳宗悦さんの紹介で志功さんの自宅を訪問したときに頂いた絵です。
「三代澤さんは染物をするから愛染明王を描きましょう」と言って描いたそうです。よく見ると「三」「代」「沢」の字がたくさん描かれています。
建物も本棟作りで素敵なのですが、建物の中には様々な民芸品が飾られ目を楽しませてくれます。廊下などもゆっくりと歩いて過ごしたくなります。
最近では海外からのお客様の宿泊も多く、「日本に来て初めて畳の上で寝た」と感激する方もいるそうです。
菊之湯 松本市浅間温泉1-29-7 地図
TEL 0263-46-2300
ホームページ
「美と暮らしを結ぶ 工芸の五月」の期間中に本寿さんと沙弥郎さんの展示会が行なわれています。お二人の素晴らしい作品が見られるので是非足を運んでご覧下さい。
2010/04 /17~06/06 型絵染三代澤本寿生誕101年展
2010/04 /24~05/30 柚木沙弥郎展