北八ヶ岳 双子池・亀甲池めぐり
双子池と亀甲池は北八ヶ岳の蓼科山や北横岳の近くにある池です。双子池(標高約2040m)は雄池(おいけ)・雌池(めいけ)の二つからなります。亀甲池(標高約2030m)は亀甲構造土が見られるためにそのような名前がついたようです。亀甲構造土とは、岩石が徐々に移動して甲羅のような多角形に並んだ模様の構造土のことを言います。
今回は池がメインなのですが、双子山も良い山です。長野県の茅野市、佐久市、南佐久郡佐久穂町にまたがる標高2223.8mの広い山頂の山。大河原峠から20分ほど歩くと山頂に着き、素晴らしい展望が楽しめます。
アクセス
マイカーの場合 高速長野道松本インターから乗り、岡谷ジャンクションで中央自動車道東京方面に進み、諏訪インターで下りたら右折、信号「新井」で左折して国道152号を上って行く、白樺湖で諏訪白樺湖小諸線(県道40号)に入り、白樺高原国際スキー場を過ぎたところで、御泉自然園を通り抜け、道を上って行くと大河原峠に着く。
やまたみ登山学校の実習登山
今回の登山は、楽々登山でした。
当初の予定は、亀甲池だけを訪ねる予定でしたが(竜源橋から亀甲池の往復)、ある程度の人数が集まり、マイクロバスの手配が出来たので大河原峠から登り、双子池・亀甲池をめぐり竜源橋に下りる快適なコースになりました。標高2090mの大河原峠から標高2223mの双子山に登り、その後は徐々に下り、最終地点は標高1680mの竜源橋の登山口に下ります。高い山に登らなくても山の美しさを満喫することができます。登るのが苦手でも下るのが得意な人にもお薦めです。のんびりとした山行だったので標準的な時間の実測が困難だったため、表示の時間は実施した時間を記してあります。
大河原峠 8:15
大河原峠の駐車場にはトイレがあります。10月半ばでしたが写真のように霜柱が立っていました。歩きやすい山道です。双子山頂に着く前にも北アルプスが見えていました。
双子山 8:45
山頂は広く、眺望も良いです。蓼科山は写真のように見えます。10分ほど休憩。
双子池に向かう前方には霧が巻き始めていました。カラマツ林は黄葉した葉がだいぶ落ちてました。
双子池 9:35
雄池と雌池の分岐に出たら、左に行くと雄池があります。霧が巻いて幻想的な光景でした。雄池でゆっくり休憩をとり、雌池までの移動も紅葉を楽しんでいたので雄池と雌池を1時間かけて堪能しました。
わずかな距離の違いですが、雌池は霧が巻いていませんでした。湖面に映る紅葉も素晴らしいです。
雌池からは標高差60mほど登る道は、まるで「もののけ姫」の世界のようでした。登り切るまでは、道が湿っていて道がツルツルと滑り歩きにくいのですが、登り切って(10:53)から下る道は乾いた感じになり歩きやすくなります。
亀甲池 11:05
昼食。(約1時間) 亀甲構造土がどのようなものかよく理解していなかったため亀甲模様にひび割れたものだと勘違いしていました。それで干上がった状態を見せたかったのかと思っていたら、講師の方の思いは違っていたようで、池に水がない状態ははじめて見たと驚いていました。
亀甲池から下る道の正面には蓼科山が美しく見えていました。林の中に入るとカラマツの黄葉がありました。
分岐 12:20
右に曲がると大河原峠に戻る道。50分ほどで戻れるようです。大河原峠から双子池・亀甲池を回って大河原峠に周遊することも出来ます。
私たちは左に曲がり、ここからは笹薮の中の細い道を歩きます。15分ほど歩くと蓼科山方面との分岐に出ます。
コケの美しい森に入ります。(13:15) そこからさらに下るとコケはなくなり雑木が増え、黄葉したコシアブラもみられました。
砂利敷きの林道との分岐。(14:15) ここから下は、雑木がさらに増えて明るく、紅葉も多く見られました。
竜源橋登山口 14:40
登山口の紅葉も素晴らしく美しいです。
写真に納めることができませんでしたが、竜源橋から車道を下っていく道(ビーナスライン)の右側(谷側)の景色も素晴らしかったです。紅葉シーズンだったので車から降りて写真撮影をしている人の姿を多く見かけました。この時は、私たちの歩いた登山ルートは紅葉の終盤で、竜源橋から下が紅葉のピークでした。
お薦めの温泉
湯川温泉「河童の湯」
茅野市北山湯川1263 地図
TEL 0266-77-2929
〈開館時間〉 夏期(4月~9月) 6:00~21:30
冬期(10月~3月) 7:00~21:30
〈休館日〉 毎週木曜日
〈料金〉 大人(高校生以上) 400円
子供(中学生以下)300円
幼児(3歳以下) 無料
〈泉質〉 アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)
効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、慢性消火器病、痔疾、冷え性、疲労回復、健康増進
大浴場と露天風呂が男女別にそれぞれあります。畳敷きの休憩室もあります。
大変な思いをせずに紅葉が楽しめたので、みんな「これはいい!」と喜んでいました。苦しい思いをしないと美しいものが見られないような気がしていたので、考えの幅を広げる良い経験になりました。ラクしても美しいものが見られる山をもっと探したいものです。
【記者・登山者 アルプスちえみ】