やまたみ登山学校 第8回机上講習「山行記録・露営の楽しみ」

2007.11.13
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やまたみ登山学校 第8回机上講習「山行記録・露営の楽しみ」

山行記録を残そう

記録を残すことは山を三回楽しむことになります。1回目は計画、2回目は実行、そして3回目がまとめ(記録)です。
記録を残す手段はいろいろあります。紀行文・報告書・研究書・詩歌・会報・写真・絵・版画など。最近ではブログもあります。講師の高橋さんも「やましかの山便り」というブログを書いています。

山に行く時に手帳を持って行き、時間・天候・展望・登山道の状況・植生・興味を持ったことなどを書き留めておきましょう。帰宅後別のノートなどに書き写して整理をしながらルートや感想を付け加えながら作業を進めると、山の余韻を楽しめます。再び登る時の参考資料になるだけではなく、思い出話にも活躍します。

『自分がどのように山を歩いたか、何を見て、何を聞いて、どんな思いで登ったのかを書き残すことで、その山行を本当に自分のものにすることができます。一山一山を大切にして記録を丁寧に残しておきましょう。』テキストから引用。

露営の楽しみ

露営の魅力

テント組み立て中1、大地に抱かれて寝る感覚は格別
2、鳥たちの声、遠くの沢の音など感じられるものが多い
3、外で過ごす時間も多くなるため景色を眺めながら語り合える
4、雨・風・寒さなどの自然の悪条件も受ける

露営に必要なもの

テント・寝袋・マット・炊事用具・ランタン
どちらも寝袋です
寝袋は同じダウンでも良いものは軽量でコンパクト、その上温かいが値段が高い。
これから買うならチタン製
食器類はチタン製が軽くて丈夫。フライパンに関しては薄いと焦げやすいので厚めの物を選ぶと良い。
ガスは寒冷地用のものがあります。通常のものよりも気化しやすく火が付きやすい。

テントの設営注意点

1、場所の選択 流水・風・落石・崖等の危険ではない場所
2、下地の整理
3、ペグ・ポールの取り扱い
4、フライシートを張る
5、テント内の整理
6、テント生活の役割分担
7、火気の取り扱い

露営のパターン

1、計画的露営(キャンプ)
2、簡易露営 行動の機敏性・装備の軽減のため意図的にテントや寝袋を使用しない
3、不時露営(ビバーク) 非常事態のためにテントを使用しないで露営すること
コンロの温かな光
ビバークは疲れ切る前に決断することが重要。非常事態に備えツェルト・コンロは携行しましょう。ローソクやコンロをツェルト内で使用すると暖房効果があります。炎の明かりは心も安らぎます。ビバークも楽しく過ごすことが重要です。

多人数で露営する時には、荷物を分担して運ぶと楽です。食料は結構重いのですが食事作りも楽しいので我慢できてしまうようです。講師の方々の山の食事は、ホットケーキ・さしみ・うなぎの蒲焼など。料理好きな人をメンバーに入れるのもポイントのようです。

<記者の感想>
山行の記事を書くときにいつも困っていたことが何なのかはっきりしました。実行(登山)はしていても、計画とまとめ(記録)を怠っていたせいでした。三度楽しむことによって登山を自分のものにしたいものです。
山に行ってテントに泊まることなど考えたこともなかったのですが、講師の高橋さん、飯島さん、小口さんがとても楽しそうに指導しているのを見ているうちに、テント泊もなかなか面白そうでやってみたくなりました。山で何を食べるか考えるだけでも楽しくなってきます。

【11月2日実施  記者:アルプスちえみ】