栂池自然園 《早春 積雪期》
今回は、山頂ではなく美しい雪の白馬連峰を眺められる 栂池自然園 を紹介します。
スノーシュー初心者の方にもお薦め!期間限定ですが、白銀の栂池自然園と迫力満点の白馬の山々を楽しめます。2008年は3月14日(金)〜5月6日(日)の予定。詳しくは栂池高原スキー場・栂池高原観光協会のサイトをご覧ください
栂池自然園は長野県北安曇郡小谷村(おたりむら)の西部の中部山岳国立公園内にある約100haの湿原。自然園入口の標高は約1850m、展望湿原は標高2010m。北アルプスの白馬岳(しろうまだけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)の通称白馬三山の眺望と6月のミズバショウから10月の紅葉まで自然を満喫できるため人気の観光スポットです。
3月から5月初めまでは無雪期のにぎわいとは違い、静かに雪原と白馬三山の眺望を楽しめます。
松本からのアクセス方法
マイカーでは、国道147号線を大町方面に進みます。道なりに進んでいると大町市内で148号線に変わります。JR白馬大池駅で左折して栂池高原方面に行くとゴンドラ「栂池高原駅」の栂池駐車場(冬期は無料)に着きます。 JR千国駅近くで左折して県道433号線に入り道なりに行くと同じように「栂池高原駅」に着きます。松本からの所要時間は1時間30分くらい。
公共交通では、JR大糸線「白馬大池駅」または「白馬駅」で下車。(松本駅からの所要時間は1時間40分。特急だと1時間。)駅からはバスに乗って、バス停「栂池高原」で下車。目の前がゴンドラ「栂池高原駅」です。
栂池ゴンドラリフトと栂池ロープウェイを利用
運行時間は、ゴンドラは8時から16時30分まで、ロープウェイは8時30分から16時まで。ゴンドラの最初の乗り場の高原駅で乗車券を買う時に登山届を提出したか確認されます。届け出ていない方は、券売所の近くに記入してすぐに提出できるようにコーナーがあります。必ず提出しましょう。前もって登山届を提出するなら大町警察署まで メールでも可 こちら
私が行った日は、ロープウェイは10分間隔で運行していました。乗客はスノーシューの人よりも山スキーやスノーボードの人達が圧倒的に多かったです。
高原駅から自然園駅までは、乗り継ぎなども含めて50分ほどかかりました。自然園駅で下車すると5分くらい入山に際しての注意事項など説明があります。希望者には危険地帯や立入禁止区域などの地図も頂けます。自然園内のコースも載っているのでもらっておくと良いでしょう。
しわしわですがこれです 栂池周辺地図 栂池周辺注意書き
栂池自然園入口〜展望湿原 90分(休憩含む)
自然園入口のビジターセンターのトイレが使えます。トイレの建物も雪に埋まっていましたが、入口は雪かきしてあるので安全に入れます。きれいに掃除されていました。栂池ヒュッテ記念館も1階部分が雪に埋もれています。
スキーやスノーボードの人達は多人数のグループが多く、一列になって山を登っていました。遠くでピカッピカッと光るので写真撮影大会でフラッシュでもたいているのかと思ったら、ボードが太陽光を反射しているだけのことでした。
自然園の白馬乗鞍岳方面(北側)の斜面には雪崩の跡がいくつもありました。雪崩の下端が自然園まで来ているものもありました。展望湿原方面に行くには左手(南側)の丘側を歩くように地図にも書いてあります。
展望湿原に上がるには雪庇(せっぴ)が切れている(真ん中のところ)から登ります。右手の低いところに行きたくなりますが、ライチョウ保護のため立入禁止区域になっているので注意して下さい。
展望湿原
雪庇を上がり切ると展望湿原よりも上に到着します。そこから少しだけ下って眺めを楽しみます。展望湿原は注意書きの付いた地図からすると立入禁止区域になっているので、正確には展望湿原よりも上なのですが、場所がわかりやすい「展望湿原」にさせていただきます。
すがすがしい眺めです。白い雪と青い空、雪山はいいね〜とつくづく思います。この日は風もなく、雲もなく、太陽の陽射しがポカポカと暖かい日だったので、3時間近くもここにいました。これだけ長い時間いると太陽の傾きによって山の斜面が様相を変えるのを楽しむことが出来ました。
近くには私達の他には一人二人見かける程度でした。遠くにはスキーを楽しんでいる人たちが大勢いて、遠くなのに彼らのしゃべっている声がはっきりと聞こえてきました。「今日は最高!」などと言っていました。確かに天気もよく視界も良く最高な日でした。
↑右奥の台形は高妻山 ↑日が傾き影ができた時の表情
展望湿原〜栂池自然園入口 50分(休憩含む)
登って来た雪庇の切れ間から下ります。傾斜を利用してお尻で滑ると楽です。最初の人は滑りにくいですが、2番目からは滑りやすくなります。
登っているときにはあまり意識していなかったのですが、なだらかな丘は以外に傾斜があり、歩くたびに雪の上の薄い氷が崩れて、凍った雪の斜面をシャラシャラと音を立てながら目の前を下る様子が妙におかしく楽しかったです。
何度も何度も後ろを振り返り白馬の山の連なりを楽しみました。雪が太陽の光を反射してピカピカに輝いていました。
帰りのロープウェイに乗ったのは午後3時40分でした。スキーやスノーボードの人達は滑りながら帰るので乗客は私たちだけでした。係りの方の話だと10年前には自然園の奥まで歩いていく人はいなかったそうです。当時はスノーボードの人も少なく、山スキーの人達だけだったそうです。最近はスノーシューも人気があり歩く人が増えたと言っていました。スノーシューのツアーもあります。興味はあるけれど自信がない方は小谷村観光連盟のスノーシューハイク(観光連盟公認のインストラクターがガイドしてくれる)を利用してみてはいかがでしょうか。
小谷村観光連盟のサイト内 こちら
【登山者・記事 アルプスちえみ】
〔訂正しました〕
写真の説明に「右奥の台形は戸隠山」としていましたが、正しくは高妻山(タカツマヤマ)でした。申し訳ございません。2008年4月27日訂正
2013年3月26日の様子を掲載しました。(ルートをわかりやすくしたつもりです) → こちら