焼額山 南コース
焼額山(やけびたいやま)は、長野県下高井郡山ノ内町にある標高2,010mの山。(国土地理院の地図を見ると2,010mくらいに思えるのですが、2,009mと書かれているサイトもありました。)
山頂には湿地帯があり、稚児池(ちごいけ)があります。
山ノ内町の観光案内パンフレットによると、焼額山は1998年の長野オリンピック冬季競技大会で大回転競技の会場だったようです。
焼額山への登山コースは、志賀高原プリンスホテル西館近くから登るコースと、奥志賀高原から登るコースがあります。今回ご紹介するルートは、志賀高原プリンスホテル西館近くから登る南コースです。
アクセス
<マイカー>松本から1時間45分くらい。
志賀高原プリンスホテル西館(地図)を目安に向かいます。
高速道路を利用。信州中野ICで降ります。志賀高原プリンスホテルまでの道は運転しやすいです。信州中野ICから志賀高原プリンスホテルまでは1時間くらい。
トイレは途中で済ませておいたほうがいいです。志賀高原総合会館98(地図)がわかりやすく、プリンスホテルまで10分くらいなので良いと思います。
登山口近くの駐車場は、登山者用に設けられています。プリンスホテル西館の下です。
駐車場~焼額山 1時間20分
標高約1,600mからスタート。駐車場の西のゲートから入っていきます。
駐車場から登山口までは5分くらいです。この短い間にもヤナギランなどが咲き、目を楽しませてくれます。
登山口から林の中を歩きます。
5分ほど歩くとゲレンデに出ます。1分くらいしか歩きません。
下のほうからホルンのような音が聞こえてきました。一音ずつ丁寧に長く吹いていました。この辺りは、大学の音楽サークルの合宿があるらしく、7月~8月には「志賀高原カレッジコンサート」があります。
再び林の中へ。
20分ほどで再びゲレンデ。ここから先はゲレンデが登山道になっています。
南の横手山・笠ヶ岳が眺められます。
20分ほど歩くとゲレンデを歩くコースと林の中に入っていくコースに分かれます。林の中のほうが面白いかな~と思い、林コースへ。
林の中に入ったと思ったらすぐに笹の道。そしてまた林の中へ。
湿地帯になったのか、シダ類やミズバショウがあります。
案内板が2回出てきます。
ゴンドラの山頂駅付近で左へ。
木道を歩いてしばらくするとまた左へ。
稚児池が見えてきました。
説明書きがありました。
「山ノ内町天然記念物 稚児池湿原 指定昭和五十一年十月二〇日 標高二〇四〇メートル 面積五五.八二二平方メートル この湿原は、泥炭層が厚く堆積し、雪どけ水や雨水だけの高層湿原で、ヒメシャクナゲやワタスゲなどの花が美しい。湿原のふちにハイマツ群落があり、奥はオオシラビソ林となって貴重な自然景観である。稚児池は、不透水層(水を透さない火山灰層)の凹地に水がたまったもので、火口の名残かどうかはわからない。池の水をよごすと養分がふえて水草が生え、やがて池はなくなってしまう。山ノ内町教育委員会」そのまま書きました。標高が違っているように思えるのですが。
稚児池に散策路があります。ゆっくり歩いて15分くらい。木道の上を歩きますが、時々木道がなくてぬかっている所もあります。
稚児池でくつろいでいた方が、「ゴンドラに乗っているときに、楽しそうに熊がゲレンデを歩いていたのを撮影した」と言ってカメラに記録されていた写真を見せてくれました。
この時は開山祭が行なわれるところで、関係者の方々が集って来ていました。もう少しゆっくりしたかったのですが、落ち着かない雰囲気だったので早々に下山開始。
焼額山~駐車場 1時間
熊目撃の情報があったので熊鈴2個を鳴らしながら下りました。
ゲレンデに咲く花が美しく、ゆっくりと歩いて楽しみました。
林の中よりもゲレンデのほうが花が咲いていたので、中間辺りからゲレンデだけを歩けないかと思い、林の中の登山道に入らずにゲレンデを少し下ってみたのですが、どこにたどり着くのか登山地図を見ても良くわからなかったために林の中の登山道に戻りました。
お薦めの池
朝、焼額山に向かう道からチラッと見えたときから帰りには是非立ち寄りたいと思っていました。チラッと見ただけでもその池の美しさに惹かれるものがありました。
琵琶池の近くにある一沼です。
最初、琵琶池が見えたのかと思ったのですが、琵琶池とは違って小さな小さな池でした。
緑が美しい!様々な緑色の存在感の素晴らしさを上手く表現する言葉が見つかりません。
後でわかったのですが、一沼のほとりに下りられるようになっていました。一沼の上の駐車場から下りられるようです。一沼の横を通って旭山に登るのもいいかもしれません。
感想
花好きの山の達人から教えてもらって行きました。8月末が良いということだったのですが1ヶ月も早く行ってしまいました。
私が登ったときにはゲレンデに黄色の花が多かったので黄色の印象が強く残ったのですが、達人が9月に行った時には、リンドウやマツムシソウが咲いていて青色の印象だったそうです。私が行った時は、ヤナギランが咲き始めた頃でした。1週間後だったら赤紫の印象になったのかもしれません。花が楽しめる山なので、天候がイマイチかなと思う時にも行きたい山です。
熊にさえ注意すれば危険な場所はなく歩きやすいので、家族で楽しめる山だと思います。
【登山者・記者:アルプスちえみ】