今回は、長野市の北側に鎮座する「飯縄山」に登ってきましたので、ご紹介したいと思います。
「飯縄山」は、古くから信仰の山で、飯縄権現を祀り、戦国時代には上杉謙信、武田信玄、徳川家康などの武将から尊崇を得ていたみたいです。そして全国に分社を持つ飯縄神社の総本山があり、山全体がご神体となっているらしいです。標高は1917mです。今回僕達は、一の鳥居からのコースを登ってきました。
<アクセス>
松本市からのアクセスについては、以前の記事をご覧下さい→「
飯縄山(冬期)」
一の鳥居の登山口は、戸隠から車でバードラインを長野市方面へと走って10分かからないぐらいです。登山口には広い駐車場とトイレがありますので、そこでトイレを済ませてから進みましょう。
<一の鳥居駐車場→天狗の硯石(1時間20分程)>
登山口から別荘地の中を歩いて5分ぐらい進むと、この神社のような分岐点がでてきます。アスファルトはここまでで、ここから登山道が始まります。
登山口の鳥居をくぐってスタートしたら、スグに「一の鳥居」が現われました。 でも、この「一の鳥居」も、昔むかしはもう少し上の場所にあったみたいです。「一の鳥居跡地」という看板の立ち木がありました。
そして、「一の鳥居」をくぐってもう少し進んで行くと、石仏と説明看板がありました~。これが飯縄山の13石仏群ですね!
この石仏は13あり、13仏となっています。「13仏」とは、十王を元にして冥界の審理をする13の仏さんの事です。不動明王、釈迦、文殊、普賢、地蔵、弥勒、薬師、観音、勢至、阿弥陀、阿閦、大日、虚空蔵、の13仏ですね・・・。石仏巡りは、この一合目の炎を纏った「不動明王」の石仏からスタートです。
一合目が「不動明王」の石仏の場所だったので、僕達は、13つ目の石仏で飯縄山の山頂に到着するのかと思ったのですが、違いました・・・。石仏と合目が重なっているトコロは少なくて、石仏はたくさん現われてきますが、〇合目はなかなか進んでいきませんでした。
そして、六合目ぐらいで、もう13つ目の石仏「虚空蔵」さんが現われてしまいました。13つの石仏は形も違ったりしていて、観ていて楽しかったです。
この辺りは、ほんの少し登りなぐらいの平坦な登山道で、とても快適に歩いて行くことが出来ました。
その後、登山道が九十九折になって急な登り坂になってきたところで、「富士見の水場」がありました。このコースで唯一の水場なので、お水を補給していきましょう。天気が良いと富士山まで見えるのでしょうか?、僕達が登った日は雲が多く曇りの日だったので、周りの景色はあまり見えませんでした・・・。
その少し上側に、「天狗の硯石」という平たくて大きな岩がありました。少し広くなっている休憩に最適な場所でした。僕達はさっきの富士見の水場で休憩したので、コチラはスルーでした。
<天狗の硯石→飯縄山神社(40分程)>
その後はだんだんと木が少なくなってきて、笹薮の海になってきて見晴らしがきいてきました。でもこの日は曇りだったので、遠くの景色は見えませんでした~。後ろには長野市は見えていました。この後少し上に、中社からの登山道と合流する分岐点がありました。
その後、中社からの登山道との分岐点を越えて、八合目も越えていくと、この鳥居と祠がありました! でも石の祠は何を祀ってあるのかは全く見えず(読めず)分かりませんでした。石の祠はこの辺りにいっぱいありました・・・。
そして、もうココが山頂!?という山頂っぽい広場になったのですが、ここは九合目でした・・・。そして、この九合目のすぐ下には、白い建物の「飯縄神社」がありました。
「飯縄神社」は、周辺の戸隠などと同じように修験者が修行をする霊山でした。270年頃に天神大戸道尊を祀り、「飯縄大明神」と称したのが始まりらしいです・・・。その後、1233年に伊藤兵部太夫豊前守忠綱が飯縄大明神のお告げを聞いて飯縄山に入山して、山頂に飯縄大権現を観請したらしいです。そして、飯縄の法=忍法を受け継ぎ、飯縄原始忍法を確立して、全国に飯縄信仰と共に広げていったみたいです。その忍法的な術があったからなのか、武士からの信仰が厚く、戦国時代には足利義満、武田信玄、上杉謙信、徳川家などから寄進があったようですね・・・。今回僕達は行ってないのですが、里宮は武田信玄が創建したと言われているらしいです。(諸説あり)
<飯縄神社(九合目)→飯縄山山頂。(10分程)>
その後、九合目から先に見えている「飯縄山」山頂へ向けてラストスパートです。見えているのですぐに登れます。(左側に見えている小さな小屋は、携帯トイレブースですね。緊急な方は携帯トイレが使えるようになっていました。)
九合目の奥に、もう一段下って登ると、飯縄山の山頂に到着しました! 僕達は、スタートから2時間15分程でした。 山頂はとっても広くて石畳の平たい山頂でした。この白い山頂の看板や円盤の山の地図、地蔵さんの石仏などがありました・・・。僕達は山頂で、やっと大休止をしました。
この日はとても雲が多くてモクモクと湧き上がってくる感じで、北側の妙高山などは全く見えませんでしたが、南~西側はかろうじて見えたりしていて、白馬の山々の山頂が少しだけ見えました。
<下山。(2時間弱)>
僕達は駐車場に車を止めていたので、登ってきた同じ一の鳥居コースをそのまま下って帰って行きました。下りも快適で、歩いていてとても楽しかったです。
下っていくとだんだんと暗い雲が湧いてきて、景色が見えなくなってしまいました。雨に降られなくて良かったです。 「飯縄山」は、トレッキングな感じの、お手軽登山コースでした。
下山後、僕達は、やはり戸隠まで来たのだからと、ランチにお蕎麦を食べて帰りました。ちょうどお昼頃だったので、かなり混雑していて並びましたが、その価値はありました!
<感想>
今回の「飯縄山、一の鳥居コース」は、何だか公園の道を登っているような、快適でとても面白いコースだと思いました。しかし、それでも通常だと2時間半ぐらいかかる登山なので、ちゃんとした装備と注意はして下さい。晴れていると、所どころあるビューポイントの景色も素晴らしみたいです。標高はそんなに高くないので、猛暑な日はとても暑いかも知れません。
「登山日:2025年5月29日。登山者&記者:ハタゴニアン」