厳冬期、火打山。

レベル:
山行日: 2022.03.10
1
標高:2461m
厳冬期、火打山。

「火打山」は、長野県と新潟県に跨って聳える頚城山塊の中でも最高峰の山です。百名山になっていて、標高は2461.8m。火打山の山頂周辺は、頚城山塊の中で唯一ライチョウの生息している山でもあります。天気の良い日は日本海から、佐渡島まで見えるらしいです・・・。

「火打山」へは、通常の夏の登山道は妙高高原側からあるのですが、今回の笹倉温泉側からは展望台という所までしか登山道は無いようです・・・。(昔は焼山山頂経由で稜線を辿って火打山山頂まで登山道があった)  でも、今回僕達は厳冬期の3月に山スキーで行ってきたので、北側の笹倉温泉の登山口から登っていきました。

<アクセス>

*マイカーだと、松本市内から国道147号線から~148号でひたすら北上していきます。新潟県に入り、糸魚川市の海に出ると右折して国道8号線を少し走り、「早川橋西詰」交差点でもう一度右折。早川沿いを笹倉温泉を目指して走ってください。松本市内からだと、約2時間半ほどです。

*公共交通機関だと、松本駅から大糸線で糸魚川駅へ。糸魚川駅からは、笹倉温泉行きのバスがあるようです・・・。「笹倉温泉アクセス

 

<笹倉温泉~北面台地。(3時間程)>

僕達はAM3:50頃に笹倉温泉登山口を出発しました。まだ真っ暗だったのでヘッドライトで登り始めました。真っ暗な中にスキーのシールが雪にこすれるシューシューという音だけが響いていて、それ以外の音は無く静寂の闇夜だったのでした・・・。

 

雪に埋もれた九十九折の林道をガシガシと登って行きます。1時間半ほど歩いていくと、「アマナ平」という平坦な場所に出ます。この辺りになってようやく少し明るくなってきて、山の景色が見えてきました。右の大きな岩峰の山が「焼山」。そして真ん中から少し左の一番奥側が、今回登りたい「火打山」です。

 

そして、約3時間弱ほどで北面台地に到着しました。ここまで来てやっと、この辺りの景色と地形が見えてきたのでした・・・。 目指す「火打山」は一番左の峰です。 そして、焼山(右側)の山頂に朝日が当たってきました!

 

薄ムラサキ色とオレンジ色が融け合う朝日の色合いは、今まで黒と白のモノトーンだった景色を一気に幻想的な美しい色合いに染め上げていきました。僅か5分ほどの朝焼けの色合いでした。

 

 

<北面台地~火打山山頂。(4時間ほど)>

北面台地には「賽の河原」という5m以上もある巨大な割れ目があります・・・。「賽の河原」もスキーにシールで越えていきました。 この辺りはもう登山道や林道は無く、夏は通れません。雪のある冬シーズンの、雪の上を歩いてでしか来れない場所なのです・・・。

 

北面台地は平坦な台地ですが、焼山と火打山のコルまで賽の河原を進んでいき、そこから火打山側へと一気に急斜面を登ります。スキーを外すと太腿まで埋まってしまう程の深い雪なので、なるべくスキーを使って上の方まで登り上げていくのです。なので、急斜面はジグザグに少しずつ登っていくのです。

 

火打山と焼山の間には、この画像の「影火打」という峰があります。稜線にほど近くなってきて、足元の雪が硬くなってきたので、スキーシールを諦めて担ぎ、足元をアイゼンに換装して登っていきました・・・。

 

「影火打」を越えて行くと、やっと今回の目標である「火打山」の山頂が見えてきました! ここまでくると、あともう少しです! 一歩一歩進んで行くのですが、時々膝までズボッと埋まるのから抜け出すのがとても疲れます。

 

稜線をアイゼンで歩いていき、山頂はあともう少しです! バックには白馬連峰が輝いて聳えていました。真っ白な厳冬期の素晴しい山岳景色です!

 

そして、約7時間弱の悪戦苦闘の末、とんでもない程の爆風の中、「火打山」山頂に辿り着くことが出来ました! しかし、立っていられない程のとんでもない爆風だったので、山頂に到着した記念写真だけ撮影して、スグに退散となってしまいました・・・。

 

 

<火打山山頂からの景色>

妙高山。(2454m)」 火打山から東側を見ると、この妙高山が大きく見えます。外輪山の中にもう一つ山が聳える典型的なコニーデ型火山である妙高山は、とても分かりやすいです。

 

高妻山。(2352m)」 南側に一際険しく聳えて見えたのは、高妻山です。たぶん左奥の一番高い峰が山頂だと思います。そしてたぶんこの山の向こう側に戸隠連峰があるのだと思います。

そして西側の景色は、上記の画像の白馬連峰となります。山頂では凄まじい爆風だったので、なかなか撮影できず、白馬連峰の山の写真だけを撮影出来ませんでした・・・。

 

<下り。火打山山頂→ダイレクトルンゼ滑走→北面台地→林道経由→笹倉温泉。(スキーなので2時間程)>

帰りはスキーで滑走して帰って行くので、厳冬期は雪で登るのがたいへんなのですが、帰りの下りはとても早いです。

帰りのスキーは北面台地へとダイレクトに北面ルンゼを滑り降りて帰っていきました。この画像の先のルンゼ内のパウダースノーは、2022シーズンでも一番の最高のドライパウダーだったのでした!!

<感想>

火打山は、百名山であり、妙高側から登っても、この北面台地から登ってもワンデイで行くには少し遠い山です。僕達も全工程9時間程かかりました。天気の良い日には、山頂から日本海まで見えて、白馬連峰も全て見渡すことが出来て、最高の景色が堪能できます。厳冬期の山スキーでもコンディションが良ければ素晴しいスキー滑走が楽しめます。コンディションを見極めて行く事が出来れば、素晴しい山行となると思います。

【※注意!!】

このルートは地図に載っていないヴァリエーションルートのため、厳冬期のアルパインクライミングの出来る技術と経験と体力、そしてスキー滑走の技術が必要です。今回僕達は厳冬期に山スキーで日帰りで行きましたが、通常だと1泊2日ぐらいだと思います。1泊の場合はさらにテントなどの宿泊用ギアと大量の水と携帯トイレが必要になり、バックパックが重くなるので行動も遅くなります・・・。 もしこのルートに行ってみたいと思われる方は、必ず厳冬期のクライミングが出来る登山ガイドさんや、山スキーが出来るガイドさんと一緒に行って下さい。くれぐれも遭難しないように、よろしくお願いします。

 

 

【2022年3月10日。登山者、記者:ハタゴニアン】