遥か彼方 地層時代の痕跡を探しに~大人の化石教室に参加しました
12月21日(土)四賀地区の松本市四賀化石館で行われた「大人のための化石教室連続講座」の第1回「化石採集体験と四賀地区地層見学」に参加してきました。
まずは基礎のキソ
朝9時に集合し、化石についての基礎のキソのお話を聞きました。
太古の昔長野県はフォッサマグナの海でした。川から流れ込んだ泥、砂、石などが堆積した層の間に動物の死骸や植物などがサンドイッチになって、ずっと積み上げられて行き、ある時隆起して、今のような山脈と高地になりました。海のない山国信州からクジラの化石が発見されるというのはそういうことだったんですね。
化石掘りでワクワク
基礎のキソのあとは実際に化石の採掘をしに、近くの河原へ。もっと山奥とか、広い敷地を想像していましたが普通に田んぼの合間の小さな川の河原でした。
ここに化石が?最初は半信半疑でしたが参加者の皆さんが次々と化石を発見していきます。主に魚の鱗の化石。最初はありがたがってくれるんだけど、そのうちすぐほかの化石がいいと思うようになりますよ、という講師の方のお話通り、出るわ出るわ。私は初めてのタガネとハンマーで最初ばかりはおっかなびっくりで層を砕いておりましたが、慣れてくるにしたがって、層と平行に軽くコンと叩けばポロッと割れるといった具合で、割れた面にたくさんキラキラとしたものを、見つけて大喜び。いやはや、楽しい、嬉しい。
講師の方が休憩してください~~とおっしゃってくださっても。。休みいらないもったいない(笑)と後半は化石掘りに熱中してしまいました。
地層はおもしろい
約1時間弱の採掘のあとは、地層見学へ。
通常とは反対の下から泥、砂、石と層になっている豆岩と呼ばれる場所の見学とクジラの化石が現地保存されている場所を回りました。
シガマッコウクジラの話
お昼に一旦帰館してお昼をとったあと、1階の展示室でシガマッコウクジラのお話をお聞きしました。四賀化石館には昭和63年に小学生が偶然発見したクジラの化石が展示されています。ほぼ一頭分のクジラの化石が発見されるのは世界でも珍しいことだそうです。
化石館の1階の大きなお部屋には現代のクジラの骨と一緒に1300万年前のマッコウクジラの化石が展示されています。
(展示されているシガマッコウクジラはレプリカで、令和2年1月18日の講座に参加すると保管庫に入って本物を拝めるんですって、これは見逃せない!)
そして再びバスで地層逆断層を見に。そのころにはすっかり地層を見ると何か埋まっているのではないかとうきうきするようになっていました。^^;。。
最後は化石の整理をして今日はおしまいです。
一日、地球の昔を訪ね、地球の不思議を知り、
昔、海だった山国信州がもっと好きになりました。
参加者の方からお話を聞きました
もともと、歴史や化石に興味があったわけではありません。
自分が長年暮らす松本市の事をあまりにも知らなくて、ちょっと見ておこうと化石博物館を訪れたのがきっかけで、化石堀りに熱中する大人の1人となりました。
1300万年前と言われても、大昔すぎて全くピンときませんが、地球の壮大な歴史を私たちに伝えてくれるこの化石たちに出会える奇跡の場所を巡れた一日はとても幸せな時間でした―――――。