厳冬期 乗鞍岳の景色
雪に埋もれた厳冬期のシーズンに乗鞍岳に登って行くと、素晴らしい圧巻の景色が広がっています。23ある乗鞍の峰々の一つである「不動岳」から「畳平」を見下ろしたものです。「畳平」は夏には多くの観光客の方がシャトルバスに乗ってやってくる天空のお花畑がある所です。下に見えるのが雪に埋もれた駐車場と観光施設の建物なのです。右奥の切り立つ峰は、上高地の河童橋からよく皆さんが眺めている岳沢や穂高の山々です。
乗鞍岳に登るには、Mt.乗鞍スキー場からつながっているツアーコースを利用します.最初は「オオシラビソ」や「コメツガ」などの針葉樹林に囲まれた静かなコースです。雪が降った翌日は特に美しい景色となります。
標高2400mぐらいから位ヶ原の台地に上がり、森林限界となります。厳しい生育環境で「ダケカンバ」や「ハイマツ」が風雪に耐えて生きています。斜めになりながら懸命に生きている「ダケカンバ」を見ると、いつも力強さを感じ、登りの辛さが吹き飛びます。
「摩利支天岳」に向かって最後の登り、紺碧の空と白い山肌のコントラストが眩しいです。
山頂「剣ケ峰」も美しい姿を見せてくれます。雪の下は一面「ハイマツ」の海です。寒そうに見えますが、この積雪の中は意外と暖かく、厳冬期の間、植物達の命を守ってくれているのです。
目指す稜線に到達したら、滑走の準備です。後ろに見えているのは「コロナ観測所」跡の建物です。
スキー場では味わえない至福の滑り、登って来た時間に比べるとアッという間に終わってしまいます。安全第一に最高の1本を楽しみます。
※山スキーは楽しいだけではない、大変ハードで危険を伴うスポーツです。管理されたゲレンデを滑るのとは異なり、全てにおいて自己責任となります。雪山を登る体力やオフピステの滑走能力だけでなく、山の地形や気象に関する知識、専用の道具に関する知識、雪崩講習の受講など、様々な経験と知識が必要となります。ご承知置き下さい。
位ヶ原山荘は2月5日土曜日から再び営業予定となっております。ご利用の方は、位ヶ原山荘のHPを御覧下さい。