国の重要文化財 旧松本区裁判所庁舎
旧松本区裁判所庁舎が平成29年11月に国の重要文化財指定を受けたことを
記念して式典が行われました。
式典では主催者を代表し菅谷松本市長の挨拶、来賓の挨拶のあと
「文化財を守る市民の会」を結成し保存運動に尽力された 亀井正さんの奥様が
その時のご苦労を話されました。
まさに市民が守った文化財です。移築費用として5,340万円もの寄付が寄せられたそうです。
式典の後、庁舎前でくすだまが割られました。
その後集まった方々や一般の拝観者に向けて学芸員から建物の説明がありました。
松本地区裁判所庁舎は、明治41年(1908)、松本城二の丸御殿跡に建てられました。
検事が座る位置が壇上であることが特徴で、これは戦後建て替えられていたため
移築したおかげで明治時代の柱の跡などから再現できたのだそうです。
明治後期の区裁判所庁舎の典型的な特徴をよく示しています。
全国で数多く建てられた和風の裁判所建築のうち、最も完成度が高く、
歴史的価値が高いと評価されています。
検事やくらいの高い人がいるところは床がオレンジ色の
リノリウム床になっています。
歴史の里には、他にも歴史的建物が移築されています。
旧松本少年刑務所独居舎房
1926年(大正15年)築造。1989年(平成2年)まで松本少年刑務所として
青少年受刑者及び未決拘禁者を収容するために使用されていました。
木下尚江生家(武家住宅)
作家・社会運動家であった木下尚江の生家で、江戸時代後期に築造された武家住宅。
松本市北深志に在った。1983年(昭和58年)に移築。
工女宿宝来屋(山あいの宿屋)
江戸時代後期に野麦街道沿いの川浦に、旅人宿として建てられました。1983年(昭和58年)に移築。
明治時代から大正時代にかけて、飛騨から諏訪・岡谷の製糸工場に向かう工女たちが宿泊しました。
旧昭和興業製糸場(座繰製糸工場)
大正時代に建てられ、1995年(平成7年)まで使用されていました。1996年(平成8年)に移築。
設備・機械類も含めて移築され、現在でも実演を行うことがあります。
所在地は 松本市大字島立2196-1 となりには浮世絵美術館もあります。
ぜひ足を運んでみてください。
おまけ
売店を覗くと面白い手ぬぐいがあります。
裁判所前で弁護士が掲げている「無罪」とか「勝訴」とか書いてある紙
「びろーん」という名前だったって知らなかった。
おもしろいですね。