ご来館される皆さまへのお願い
・混雑状況により入場を制限する場合があります。
・来館者にはマスク着用をお願いします。
・入館前の検温にご協力ください。
・体調のすぐれない方、発熱されている方の観覧はお断りします。
・当面の間、5都道県(東京都、北海道、神奈川県。千葉県、埼玉県)からの観覧の自粛をお願いします。自粛解除の時期は、国等の方針を参考にしながら、決定し次第、ホームページ等でお知らせします。
・保健所等の行政機関による聞き取り調査等にご協力いただく場合があります。そのため、ご来館の日時、代表者様のお名前と電話番号、ご住所(府県及び市町村名)、ご来場された人数のご記入をお願いいたします。必要に応じ、以下よりダウンロードして事前にご記入いただくとスムーズにご入館いただけます。
そう語る柚木の創作の源泉は、日々の暮らしの中にありました。
染色家・柚木沙弥郎は、松本市にとてもゆかりの深い作家です。戦前、旧制松本高等学校(現在の信州大学)に入学して青春時代を過ごし、戦後は民藝運動が盛んになったこの地を幾度となく訪れ、登山に親しんだり、染色家として個展を開催したりしてきました。
今も松本の街中で、その作品や柚木が提供した様々なデザインを見ることができます。
柚木は1922年、東京で生まれました。幼いころから絵画に慣れ親しんだ柚木は、戦後、倉敷の大原美術館に勤務したことにより、民藝運動に出会い、芹沢銈介の型染作品に感銘を受けました。その後、20代半ばから染色家として歩み始め、自由でユーモアあふれる形象や豊かな色彩で多くのひとびとを魅了してきました。そして、97歳になった今も毎日のように自宅のアトリエで制作を続けています。
とくに近年の作品は、デザインして切り抜いた型紙をランダムに配置して染色するなど、同じモチーフを幾度も繰り返す従来の型染のイメージとは一線を画しています。また染色のみならず、70歳を過ぎたころから描画や版画、立体造形など新たな表現活動も積極的に手がけています。
この展覧会では、97歳になった柚木の近年の型染作品を中心に、水彩画、版画など約80点を展示します。また、松本にも縁の深い柚木が、市内で手がけてきた仕事も合わせてご紹介します。
誰もが思わず笑顔になる柚木作品を、ぜひ松本でご覧ください。