押絵雛は、人物などの絵を厚紙に写して部分ごとに切り抜き、これに綿をはさんで布で包み、絵の形に組み合わせた立体感のある人形です。松本地方では、江戸時代末期から明治時代にかけて盛んに作られました。当時は、ひなまつりで飾られたほか、端午の節句の飾りや贈り物としても用いられ、様々な絵柄が見られます。
明治後半以降、人形雛の普及とともに押絵雛の姿は次第に姿を消していきますが、昭和40年代頃から復元を試みる人たちが現れ、現在でも一部人形店や愛好家の手で製作されています。
本展では、会期をひなまつりと端午の節句の前後期に分け、それぞれの年中行事にあわせた押絵雛を展示します。明治・大正時代に作られた古作押絵雛のほか、近年製作された押絵雛もご覧いただけます。幕末に建てられた古民家の中で、松本地方の節句行事を彩った押絵雛をお楽しみください。
前期:ひなまつり
令和4年3月2日(水)~4月3日(日)
後期:端午の節句
令和4年4月23日(土)~6月5日(日)
・甘酒サービス
月遅れのひな祭りに合わせて、来館された方に甘酒を振るまいます。展示と合わせてお楽しみください。
日時 4月3日(日) 午前9時30分から(甘酒がなくなり次第終了)
料金 通常観覧料