生誕110周年記念 関四郎五郎特集展示
長野県の戦後美術を支えた関 四郎五郎(1908~1971)。関が生涯追い求めたのは、人々が暮らす大地とそれを見守る雄大な山々、すべてを包み込む空と海の風景です。生気を帯びた色彩と、奔放で剛直な筆致によって、説得力ある独自の画面を生み出しました。
松本市芳川に生まれ、少年期に岸田劉生の作品に感銘を受けたことから、画家を志して独学で描きはじめ、春陽展や二科展などに出品します。30歳のとき上京し、熊谷 守一に師事。32歳で結婚、疎開を機に松本に戻って郊外の浅間温泉にアトリエを構え、四方を囲む北アルプスなどの四季折々に移ろう姿を飽くことなく描きました。時にはキャンバスや絵の具箱を携行して、上高地や伊豆などへおもむき、間近に自然の実相に向き合いました。
病弱な身ながらも、毎年、春陽展に大作を発表し、松本をはじめ、東京など各地で精力的に個展を開きます。その一方で後進の指導にもあたり、戦後に発足した信州美術会では事務局長を務めるなど、長野県美術界にも大きく貢献しました。
本展では、関四郎五郎生誕110周年を記念し、松本市美術館所蔵作品を軸に、県内の美術館、個人が所蔵する代表作を加え、そのひたむきな画業を振り返ります。
公式ホームページより情報・画像を頂きました。
画像 関四郎五郎《朝の太陽》1971年