連想で歩く建築芸術祭

2022.2.9
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連想で歩く建築芸術祭

晴天の午前中、NTT 東日本松本大名町ビルに行きました。

外側の窓は色が付けられて、建物全体が楽しげな様子です。中庭に続く通路はフラフープが吊るされています。奥にもパンフレットラックを使用したカラフルな作品があります。

レトロな建物と既製品を素材とした作品の組み合わせは、芸術作品の鑑賞は必ずしも美術館でなくても良いことを体現しています。

入り口に清掃員の女性二人が作業をしていました。高松次郎・赤瀬川原平・中西夏之の「ハイレッド・センター:首都圏清掃整理促進運動(1964年)」を連想しました。


上土の白鳥写真館では建物正面に白鳥真太郎の写真が掲げられています。

口紅が煙を吐いているシュールでダイナミックな構成です。

昭和の子どもとしては、黒柳徹子のテレビ番組「魔法のじゅうたん(1961年-1963年)」に頻出した千住火力発電所のおばけ煙突、そして昭和の青年としてはピンクフロイドのアルバム「アニマルズ(1975年)」のジャケット写真(ロンドン・バタシー火力発電所)を連想しました。


上土シネマを裏から見ると、その隣の建物の外階段全体が半透明樹脂の波板で覆われています。これは何かのインスタレーションでしょうか、それとも単純に機能的なものなのでしょうか。

建築芸術祭を見て回ると、今まで当たり前だった街の風景も違ったものに見えてきます。


現代に活躍するアーチストの作品に触れることで、私たちが暮らしているこの小さな町が、確実に外の世界と繋がっていると実感し、またいつもの風景が決して平凡なものではないことを確信できるようです。