OMFオペラ ラヴェル:「子どもと魔法」

2016.9.7
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小澤征爾音楽塾オーケストラによるOMFオペラ
ラヴェル:「子どもと魔法」が、まつもと市民芸術館でありました。
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当初、小澤征爾総監督の指揮を予定していしたが、体調面の大事をとり、指揮者が変更になりました。
指揮:エリック・ミーリア(ウィーン国立劇場)
演出:デイヴィッド・ニース
演奏:小澤征爾音楽塾オーケストラ73名(海外から:台湾7名・中国8名・韓国3名)
                   (音楽塾初参加メンバー33名)

子どもは「宿題なんかやだ、お菓子が食べたい」と言い出す。
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母親が宿題が全く進んでいないことに気付いて子どもを叱り、罰として砂糖抜きの紅茶とバターの塗っていないパンを置いて「反省しなさい」と言って出て行く。
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子どもは腹を立て、大時計の振り子をこわし、ポットやカップを叩き割り、リスをペン先で突いたり、雄猫の尻尾を引っ張ったり、暖炉の灰を掻き回したり、壁紙を破いたり、本を破ってしまう。
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子どもにひどい目にあわされた物たちがそれぞれあらわれて子どもから受けた苦しみを歌う。
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子どもは猫を追って外に出る。
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木は「樹液が血のように流れている」と呻き、トンボは「恋人を返して」言うが、針で壁に刺してしまっている。こうもりが飛んできて、残されたヒナの話をして責める。籠から逃げ出したリス、雨蛙、庭は多くの動物たちでいっぱいとなる。
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動物たちや木が子供に向かって一斉に襲いかかる。1匹のリスが足に怪我をし、子どもはリスの傷口を縛って介抱する。
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「彼はおりこうです。非常に優しくて、良い子です」と歌いながら去って行く。子どもは手を差し伸べて「ママ!」と呼ぶ。
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出演 合唱:OMF合唱団24名
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OMF児童合唱団12名
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子ども:マリー・ルノルマン
肘掛椅子/木:駒田 敏章
母親/中国茶碗/とんぼ:牧野 真由美
火/お姫様/うぐいす:アナ・クリスティ
雌猫/りす:清水 多恵子
大時計/雄猫:町 英和
ティーポット/小さな老人/雨蛙:ジャン=ポール・フーシェクール
安楽椅子/こうもり:栗林 瑛利子
羊飼いの娘/ふくろう:藤井 玲南

今回出演のソリスト3人(マリー・ルノルマン、アナ・クリスティ、ジャン=ポール・フーシェクール)は
グラミー賞を受賞した時の公演に出演しています。
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大人も子どもも楽しめるオペラです。あと1日9日にもあります。当日券もありますのでいかがですか?
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指揮はしませんでしたが小澤総監督も会場に姿を見せ鑑賞していました。
公演前の小澤総監督のコメント
「子どもと魔法」は僕が1979年にパリのオペラ座では初めて指揮した作品です。世界でめったに見ることができない珍しいオペラです。僕はこのオペラを2013年サイトウ・キネンの仲間たちとやっています。当時の公演のライブ録音CDは、今年の2月にグラミー賞を受賞しました。今年に夏はウィーン国立劇場から指揮者エリック・ミーリアを松本に招き、僕らの音楽塾オーケストラと一緒に演奏してもらいます。この作品をどのように創り上げてくれるのか、僕自身とても楽しみです。