OMFオペラ バックステージツアー
OMFオペラ本公演終演後、本日のみ開催でしたが、バックステージツアーがありました。応募者の中から定員50名が、舞台裏を見学しました。
参加者はまず案内されて傾斜のついた舞台上に上がりました。
そして、再演演出家のピーター・マクリントックさんと、プロデューサーの深町さんから、同プロダクションがニューヨークのメトロポリタン劇場で初演された際の誕生秘話などを聞きました。
最初にメトロポリタンオペラで、演出家のロバート・カーセンとデザイナーのマイケル・レヴィンに1997年にお願いした時には舞台を使っていくらでも金を使っていいと言われたが、最初のプレゼンのデザインは3場すべて別々のもので、すごい巨大なものだったそうです。当時のプロデューサーがこんなのできるわけない、でかすぎると言ったのです。その晩に夕食に行ったときその夕食でこのミニマムなデザインがすべてできてしまったのだそうです。それが22年間まだ上演されています。22年たって少しずつセットを作り変えているが、1場のすごく高い木は最初から変わらないのだそうです。
彼は31年間働いてきて85作品くらいやってきたのですがこの作品はベスト5に入ると言われています。シカゴ、ヒューストン、ワシントン、アトランタ、ジュネーブでもやっています。22年たった今でも素晴らしいです。
質問もいくつか出ました。
Q:最後のシーンなど作品によってすこし違うが。
A:初演の時のロバート・カーセン本人は最後のシーンに完全に満足してたわけではないので今でもロバート・カーセン自身がやりたかったことをできるだけ表現できるようにやっているのだそうです。
このプロダクションもフレキシブルに作れるようになってはいます。オネーギンやタチヤーナが役者にあった動きをすることもできるが、合唱さんのたくさん出ているシーンはパズルのように完全にち密に計算されて作られたものなので変わっていないんだそうです。
Q:舞台が斜めだと動きにくいのでは?
A:この舞台は前に人がたっていても奥の人がお客さんに見えるように作られています。床以外は壁も柔らかいもので作られているので音響という意味でも作られているんですね。ダンスをやるのは難しいですが慣れれば大丈夫です。
Q:椅子がポイントだと思うが
A:夕飯を食べるときにロバート・カーセンがどう考えていた時に、ロシアの田舎町とペテルスブルグ、の差をつけたかった。イスを小さく並べることによって田舎町は小さくしよう。ぺテルグルムはイスもエレガントに変わっていたように。
普段、見ることができないオーケストラピットや、舞台からの客席の風景も見て、新鮮でした。
舞台裏の早着替えスペースなどを見学しました。
一面に降ってくる落ち葉とどうやってそれが落ちてくるか
手紙や花などの小物や、決闘の時の銃
かつらやアクセサリー
15分で早着替えをする衣装
何人くらい裏方にいるんですか?という質問には90人くらいと聞きびっくりしていました。
みな、興味津々で質問しながら見ていました。けっこうマニアックな方もいましたし、なかなかない体験で面白かったです。