酒屋さんであり時に想像的な空間「三代澤酒店」
頼りになる城下町の酒屋
松本城近くにある「三代澤酒店」は、大正13年12月創業の老舗の酒屋です。
本家は、造り酒屋や養蚕など幅広く事業をしていた名家で曾祖父が次男であったので、造り酒屋の小売部としての創業しました。現在の社長は四代目で酒販売の小売店です。
建物チェック!
現在の建物は昭和20年代に元旅館の看板建築で、平成23年にリニューアルされています。
建物の特徴である「虫籠窓」を活かしたデザインになっています。「虫籠窓(むしこまど)」漆屋造りの商家の厨子2階に設けられた物置の窓。厨子は「町人が武士を見下ろさず」の禁制による低い二階屋。天井の高い本格二階は大正期から一般化した。
(新まつもと物語 冊子「松本さんぽ」より)
店内に入ると右の薪ストーブが目を惹きます。上を見ると厨子2階の名残のスペースに酒瓶が並んでいます。
数え切れないお酒の中からお勧め商品を教えてもらいました。
クラフトビール「松本ブルワリー」
四代目が経営に関わる松本のクラフトビール「松本ブルワリー」鮮やかなラベルはデザイン性が高く
贈り物にも喜ばれます。オリジナルグラスも並んで販売 ビール 500円(税別)
オリジナルグラス パイント大1,000円・ハーフパイント中700円・グラス60z小400円
日本酒「大信州 八重原純米大吟醸」
東御市八重原で採れた米だけを使用した大吟醸酒 1650円
薫りが華やかでコストパフォーマンスがよいお酒です。
信濃錦玄米あま酒
- 信濃錦玄米あま酒 ¥1,150
コーンフレークを食べているような香ばしく、噛みながら飲むと味わいが噛む程に出てきます。
岩波の甘酒
最近甘酒が健康にもよいと人気だそうです。信濃錦の甘酒と並び、松本市の酒蔵「岩波」の甘酒も紹介して頂きました。
岩波の甘酒は、歴史があり、30年以上理想的な形で製造続けているそうです。
理想的な形とは、米を潰さずに残していること。
瓶に顔を近づけて見ると上部は透明で下に米麹がつぶつぶしているのがわかります。これが美味しさの秘密のようです。
店内奥の扉の向こうには、大きな冷蔵庫があり、吟醸酒やワイン・ジュースなど冷蔵保存庫にも様々なお酒が保管されています。
工芸の五月~ほろ酔い工芸~
毎年5月には、「工芸の五月」松本の街なかは、工芸を楽しむ人で溢れます。
この数年三代澤酒店を会場に「ほろ酔い工芸」というイベントが開催されます。
2017年はビール 2018年はワインです。
5月以降も店内に「ちょこっとほろ酔い工芸」スペースがあります。
四代目は、ワインソムリエに値する「ワインアドバイザー」の資格をお持ちです。
ワインアドバイザーは、日本ソムリエ協会が認定を行う、主に酒類の販売・製造に就いている人を対象とした資格制度です。2016年以降、同協会によって呼称が変更され、ワインアドバイザーはソムリエに呼称を統合されています。