森のたからもの

2021.2.10
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森のたからもの

この時期、あがたの森公園に散歩に行く理由の一つに「シダーローズ探し」があります。

公園には多くのヒマラヤ杉があり、その球果である松ぼっくりは大きく、枝にあるのを眺めては「あれが手に入ったら素敵だろうなあ」といつも思っていました。


強い風が吹いた翌日、探しに行くことをしていましたが、どうも見つかりません。朝早く、公園管理事務所の人が片付けているのだろうか、そもそもどの季節に落ちるのだろうかと疑問が湧くばかりです。

 

調べてみてわかったのは、大きい松ぼっくりがそのまま落ちてくるのではないこと、まず、鱗片が落ち、その後で先端に残った薔薇の花のような形の部分がポロッと落ちることなどです。確かに公園内には鱗片が落ちています。でも薔薇の花のような形の部分はどこに落ちているのでしょうか。

 

ある雪の降った翌日、下を向いて歩いていると、目立たない場所にひっそりと、それらしきものが落ちていました。でも水分を含んでいてとても薔薇の花のような形には見えません。家に持ち帰り、日に干すと、段々と乾いてきて開き、薔薇の花のような形になりました。どうやらそれが「シダーローズ」というものらしいのです。

 

しかし、まだ疑問が残っています。

シダーローズはそんなに数が少ないものなのでしょうか。もっとたくさん落ちていてもいいはずです。


あがたの森文化会館内の図書館に行くために、建物に入ると、消毒のアルコールのところにシダーローズがありました。誰かが置いたのかな?


少し歩き進むと、事務室の看板の上に、明らかに並べて置いてあります。


図書館の書架の上にはシダーローズがボール状にアレンジして飾ってあります。(室内なので職員に許可をいただき、撮影しました。)


さらに別の廊下には、シダーローズの説明と、「ご自由にお持ちください」との表示がありました。


おそらく、敷地内に落ちているシダーローズを職員が拾い集め、建物内のそこかしこに工夫して飾っているのでしょう。職員の皆さんの、センス、心づかい、公園に対する愛、そして情報発信をする力に感服しました。