春の女鳥羽川「草を見て歩く」外来種を覚えて駆除しましょう!
女鳥羽川再発見プロジェクト連続講座の一環で、昨年9月開催が雨の為に延期された「草を見て歩く」フィールドワークが4月16日に開催されました。
講師に(株)総合環境研究所 竹田正博氏をお招きして女鳥羽川の水辺を歩きました。
女鳥羽川
川に近いと水分が多く、離れると徐々に乾燥していて「エコトーン」と呼ばれています。女鳥羽川は、護岸をまもるために下にコンクリートが埋められて
上に土が盛られ、植物が生えています。護岸の部分は雨の少ない時期は乾燥して高温になります。それぞれに適した植物が生えています。
川に降りる階段の横に井戸から落ちる滝の横に咲いているピンク色の可愛らしい花
ヒメフウロ(姫風露)
ピンク色の可愛らしい花ですが、外来種で繫殖力も高いので見たら抜くべき品種です。
ハルジオン(春紫苑)キク科 外来種2年草
オニタビラコ(鬼田平子)キク科 在来種
繫殖力が強く強い生命力を持ち駆除が難しい厄介な存在で雑草と見なされている。
ナガミヒナゲシ ケシ科 1年草 外来種
可愛らしい花の外見とは違い猛烈に増える危険な外来種です。ここ数年かなり広範囲に繫殖が広がり家の庭にも生えていますが、見た目の可愛らしさに抜かない方が多いですが、見たら必ず抜くべき外来種です。
クサヨシ群生(草葦)
枯草も含めて水際には、クサヨシが群生しています。
スギナ(杉菜)トクサ科 ツクシ(胞子茎)多年草
全国に広く分布し、非常に強い生命力で防除が困難な雑草
ツクシは早春に芽を出すスギナの胞子茎です。
オランダガラシ(クレソン)アブラナカ科 多年草
水のあるところに繫殖します。食用にもなります。
ヒゲナガスズメノチャヒキ(髭長雀の茶挽)イネ科 1-2年草 外来種
ハルサキヤマガラシ アブラナ科 総合対策外来種
こちらも黄色い花が可愛いのですが、抜くべき外来種です。
ナヨクサフジ マメ科 産業管理外来種
講師の竹田さんが服に付けて見せてくれました。人や動物の体に引っ付いて他の場所に繫殖していきます。
セリ セリ科 多年草
水のあるところに繫殖します。食用にもなります。
オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)オオバコ科
右ナヨクサフジ マメ科 1-2年筝産業管理外来種 左カラスノエンドウ
この5年ぐらいで急速に女鳥羽川にも増加
カラスノエンドウは葉っぱの先端にハート型のような切れ込みがあり、ナヨクサフジには切れ込みがない。花の付き方は全く違う
オオカワチジャ コマノハグサ科 多年草 特定外来生物
栄養繫殖し繫殖力が強い 繰り返し細やかな抜き取りが必要
抜き取ったほとんどはオオカワヂシャです。1本は、イネ科の穂がでているのはオオスズメノカタビラです。
オニグルミ クルミ科
ハコベ ナデシコ科 外来種
春の七草の1つとして数えられてきました。
園芸種が逸出して生えています。
トウダイグサ(灯台草) トウダイグサ科 2年草
和名の由来は、草の姿を昔の灯明台に譬えたものである。
アメリカアニアザミ(キク科) 外来種
要注意外来生物 素手では触れない!
女鳥羽川幸橋~一つ橋まで90分ほど草を見て歩きました。
最後に参加された方から感想を伺いましたので、いくつか紹介します。
「街中なのに、騒音から切り離されて気持ちが良かったです。」
「田川のそばに住んでいますが、田川と女鳥羽川では様態が違い、女鳥羽川の方が自然が豊かで専門家の話しを聞くのは楽しかったです。」
「去年夏に歩きましたが、春は葉が柔らかいです。」「畑をやっているので勉強になりました。」等々
最後に講師の竹田さんより
「春は草もおとなしい時期、1年見てようやくわかり、より深く見れます。女鳥羽川も上流から下流まで見ていくと面白いです。」
リクエストも多く、秋にも開催するかもしれません!
ここに掲載していない外来種もまだ沢山あります。残念ながらほとんどの草が外来種です。
外来種がすべて抜き取らなければならないわけでもありませんが、繁殖力の強い外来種を駆除することで、
本来の生態系に戻すことが出来ると在来種も生育出来るのかもしれません。
掲載出来なかった草も沢山あります。当日の資料です。