乗鞍高原の三名滝。
松本市西部にある「乗鞍高原」は、中部山岳国立公園に指定されている大自然が美しい高原です。
その乗鞍高原には、たくさんの滝があるのですが、その中でも乗鞍高原を代表する美しく大きな
滝が3つあり「乗鞍三名滝」と言われています。今回はその3つの滝をご紹介したいと思います。
「三本滝」
乗鞍三滝の中でも一番上部に位置する滝が、この「三本滝」です。「日本の滝百選」の1つに
指定されていて、「長野県の指定名勝」にもなっています。水源が異なる3つの沢が、別々の
様相の滝となって1つの場所に集まっているので、1ケ所で3つの滝が一望できます。
各滝の落差はおおよそ50~60mです。
こちらは、三本滝の一番右側の滝で一番大きな滝「クロイ沢」です。落差も横幅も大きくて
大迫力の滝です。夏に行くと水しぶきが冷気となって降り注ぐので、とても気持ちイイです。
こちらは、「三本滝」の真ん中の細長い滝「本沢」です。細いのですが落差があり、本流の
滝なので、一応「三本滝」のメインの滝となっています。
そしてもう1本左側に、さらに細い「無名滝」があり、3本の滝で「三本滝」となっています。
「善五郎の滝」
乗鞍三名滝では真ん中、乗鞍高原休暇村の下側にあります。標高は1525m、落差21.5m、幅8mの
比較的大きな滝です。遊歩道や滝見台もあり、近くまで行けるので大迫力で見る事ができます。
滝の名前は・・・、昔むかしの、イワナに引き込まれて滝壺に落ちた釣り師「善五郎」さんの伝説
から付つけられたと言われています。
この「善五郎の滝」の遊歩道の途中には滝見台があり、滝見台からの乗鞍岳を背景に流れ落ちる
滝の眺めは素晴らしいです! ここはフォトスポットですね!
そして「善五郎の滝」は、冬は滝がそのまま凍りつく「氷瀑」になるのです!! まるで
氷のカーテンのような冬の凍った滝の姿は、幻想的で大迫力です。 冬は遊歩道も、雪に
埋もれてしまったり氷になりますので、スノーシューやアイゼンなどの冬の道を滑らずに
歩く道具が必要となります。ガイドツアーも行われていますので、ぜひご参加下さい。
「番所大滝」
乗鞍三名滝の中では一番下部に位置する「番所大滝」です。標高1,248mにあります。小大野川に
架かる幅15m、落差40mの大滝です。黒い岩を流れてゴツゴツとした岩肌にあたり、霧のように
流れ落ちる様は、他の滝にはない荒々しさを感じます。岩盤が板のように剥がれる板状節理の
山肌に囲まれた滝展望台では、滝の全景を間近に眺め、水しぶきを浴びて圧倒されることでしょう。
乗鞍三名滝の中では、駐車場から一番近くて遊歩道もあり、簡単に見に行くことができます。
「番所大滝」の上側にも、滝の上流に沿って歩く「千間淵遊歩道」があります。夏は涼やかな
散歩道になります(冬期や閉鎖)。駐車場から風情のある「夢見橋」を渡って「番所小滝」や
「千間淵ドーム」を巡ります。雪融けと共に咲き始める小さな花々、新緑が木漏れ陽で輝く春、
野鳥やリスとの出会い、真夏でも涼しい渓流沿いの道、秋の紅葉、季節ごとに楽しみが待って
います。 番所大滝と併せてこの「千間淵遊歩道」を爽やかに歩いて楽しみましょう。
乗鞍高原に来たら、ぜひそれぞれに趣のある「乗鞍三名滝」を巡ってみて下さい。靴は登山靴か
トレッキングシューズがいいでしょう。 森の中を歩いて行くと、突然目の前に大きな滝が
出てくる光景には感動するでしょう。そして水しぶきと一緒にマイナスイオンを存分に浴びて
下さい。ストレスが吹き飛んでいき爽快な気分になれると思います。