⑦下町会館 #マツモト建築芸術祭 青木悠太郎 大正ロマンの街上土通り
上土通りは、大正ロマン街です。
マツモト建築芸術祭の中心的な場所です。展示会場の下町会館2階は、普段会議室として使われている場所です。
この部屋の美しい変貌ぶりを楽しめました。
下町会館
建築年 昭和3(1928)年 再生工事:平成7(1995)年
設計者 元:不明 再生工事:長野県建築士事務所協会松筑支部
施工者 元:不明 再生工事:中部建設工業 他昭和3(1928)年『青柳化粧品店』として建てられた木造3階建ての看板建築で、建築当時は南隣にあった。昭和63(1988)年頃、老朽化により解体を迫られていたが、この通りの街並みに無くてはならないものとして、ファサード部分の保存が決まった。再生工事では東側約1.8mの範囲をオリジナルの木造部分として鉄骨補強し、新築した鉄筋コンクリート造の本体に接続増築という手法がとられている。
平成7(1995)年に貸室などを備えた下町会館としてリニューアルオープンした。新築された部分は、オリジナル部分の意匠を基にデザインされている。現在は生産されていない手引きのスクラッチタイルの代わりにメーカーに特注したタイルが使われているが、オリジナルとは風合いの違いが否めない。また、洗い出し仕上げも、現代の職人では当時の技術を再現しきれず、見上げ部分の施工が出来ていないなど、材料や工法技術の変遷も感じられる建物である。ドアや窓の鉄製の格子は、鉄の厚板を切り出して作られている。
上土通りは、スクラッチタイルを基調としたハイカラ建築で街並み修景を行っており、大正ロマンの街として、松本を訪れる観光客にも親しまれている。
(マツモト建築芸術祭公式サイトより)
螺旋階段
扉
アーティスト 青木悠太郎
昭和63(1988)年、静岡県生まれの彫刻家。平成25(2013)年東海大学大学院芸術学研究科造型芸術専攻修了。平成30(2018)年より2年間、メキシコシティを拠点に活動。日常生活におけるささやかな欲求や事情など、形態をもたない事象に彫刻的なボリュームを見出だし、空間に新たな視点と価値観を与えながら可視化する。(マツモト建築芸術祭公式サイトより)
扉の奥には、こんな世界が広がっていました。
箱に入った木で出来た球体 触っていないのに、なぜかとても優しい感触
入口の外の看板にアーティストのコメントにこのようなことが、書かれていました。
《マツモト》
松本市内には母の友人が住んでいます。友人の田中さんからは、毎年沢山の贈り物を頂きます。溢れんばかりの密度で届くその贈り物に母と渡しはいつも魅了され、すかさずお礼うぃ返します。繰り返されるやり取りは物以上の思いにあふれ、ぎっしりと心が満たされます。
ぎゅっとモノが密集する様子に、その関係性を重ねます。
温かさの意味がわかります。
白い透明なカーテンから覗く上土通りも違う街に感じます。
温もりを感じる展示でした。