槍ヶ岳・穂高連峰一帯の紹介
標高3,000m級の槍・穂高連峰一帯は、日本を代表する登山エリアです。
ダイナミックな姿が日本のマッターホルンと称される槍ヶ岳。1828年に播隆上人が、三体の仏像と共に初登頂しました。
穂高岳は、奥穂高岳(3190m)を主峰に、北穂高岳(3106m)、前穂高岳(3090m)、西穂高岳(2908m)からなる連峰です。鋸歯状(きょしじょう)の山稜は槍・穂高の特長であり、氷河期時代の浸食によります
1893年、上條嘉門次の案内でウェストンが前穂高岳に外国人で始めて登頂。その後も数多くの登山家が頂上を目指し、いくつものドラマが刻まれました。
雲上の別世界へ、夏山シーズンには行列の賑わいをみせます。
ルートについては、下記をご参考に願います。
北アルプスブロードバンドネットワーク
槍ヶ岳(やりがたけ)
標高3,180mの槍ヶ岳には北アルプスの象徴。鋭く尖った岩峰は、ウェストンが日本のマッターホルンと呼んだことでも有名。夏山シーズン、頂上付近は上下一方通行になるほど人気です。
松本市街の一部からも、常念岳の南鞍部付近に槍ヶ岳の先鋒を望むことができます。
奥穂高岳(おくほたかだけ)
穂高岳の主峰で標高3190m。日本第3位の標高をもつ山頂に立てば、360度の大パノラマが拡がります。頂上そのものは以外に狭いが、ふんばりが大きい山頂。南にジャンダルムが見えます。(右写真)
上高地から見える穂高連峰の中央が奥穂高岳です。
前穂高岳(まえほたかだけ)
標高3090m。東壁は井上靖の小説「氷壁」の舞台として有名。頂上は南北に細長くケルンが林立。北尾根や明神岳への山稜も代表的な岩場のひとつです。
北穂高岳(きたほたかだけ)
標高3106m。北峰(頂上)、南峰、ドームの3峰に分かれています。特に飛騨側の滝谷は「鳥も通わぬ」と言われる峻嶮な岩場でロッククライミングのメッカです。
西穂高岳(にしほたかだけ)
ハイマツの海とお花畑が美しく、独標のある山。独標の岩峰からいくつもの岩稜のピークを越えて登ります。頂上から見る奥穂高岳方面の眺め、真下に拡がる上高地盆地がとても素晴しいです。
横尾(よこお)
徳沢から徒歩60分。梓川の本流と横尾谷の出合う場所。横尾谷の左奥手にはロッククライミングの名所、屏風岩の大岩壁が見えます。ここから槍沢、涸沢方面へと登山コースが分かれます。
涸沢(からさわ)
典型的なカール状の(すり鉢状の)地形をなす別天地で、岳人のメッカとして山岳紅葉の地として有名です。穂高岳登山の拠点として最適で、最盛期には数百張りの及ぶテントが並びます。山小屋が二軒あり、夏季には山岳救助隊の指導相談所や診療所なども開設されます。上高地から涸沢までは距離約15キロ、6時間ほどかかります。涸沢から上は北穂高岳、奥穂高岳へと続く本格的な登山コースです。
岳沢(だけさわ)
上高地と前穂高岳、奥穂高岳を結ぶ中間点にあり山の人気者オコジョが棲む。展望も良く上高地が見渡せます。山小屋もあります。
常念岳(じょうねんだけ)
標高2857m。大きな岩石が重なっている頂上は、槍ヶ岳から穂高岳の素晴しい展望台。ハイマツや高山植物に恵まれており、松本平からの眺望も美しく、特徴的な三角形の山容は松本から見えるアルプスのシンボルでもあります。
蝶ヶ岳(ちょうがたけ)
標高2677m。北方には三角点のある広いピーク(2664m)もあります。また残雪期に安曇野から見える蝶の雪形となって現れる斜面は、夏、お花畑になります。
徳本峠(とくごうとうげ)
標高2135m。昔の上高地へ入る主要コースで、ウェストンや多くの登山家たちが歩きました。峠の展望台に立つと穂高連峰の壮大な眺めが眼前に展開します。
焼岳(やけだけ)
標高2,455m。木曽の御嶽山とならび北アルプスを代表する活火山。大正4年6月の噴火によって上高地にある大正池を造ったのは有名、現在登山可能なのは北峰だけで南峰へは立ち入り禁止となっています。日本百名山のひとつです。
北アルプスブロードバンドネットワーク
信州山小屋ネット
北アルプス山小屋友好会
長野県警察 山岳情報
長野県山岳総合センター
写真提供協力 北アルプスブロードバンドネットワーク(一部)