乗鞍岳(畳平〜剣ヶ峰〜位ヶ原山荘)
今回は、乗鞍岳登山 を紹介します。
乗鞍岳は松本市と岐阜県高山市にまたがり北アルプスの最南端に位置する独立山塊で23の山々の総称。その最高峰剣ヶ峰(けんがみね)は標高3026m。日本で19番目の高山で、もっとも気軽に楽しめる3000m峰です。
写真は2007年10月21日撮影(乗鞍岳初冠雪の翌日)
出発地点 旧鶴ヶ池駐車場(標高約2700m)
最低地点 位ヶ原山荘(標高2350m)
最高地点 剣ヶ峰(標高3026m)
【絵 武村洋治氏】
松本からのアクセス方法
マイカーでは、松本ICから上高地方面へ向かい、前川度(まえかわど)の信号で左折。そこから乗鞍高原観光センターまでは11Km。
公共交通では、松本駅から(松本電鉄30分)→新島々駅(しんしましまえき バス55分)→乗鞍高原観光センター前
乗鞍高原は2003年よりマイカー規制を導入したため、乗鞍エコーラインへのマイカー乗り入れは三本滝までとなります。
山頂間近の畳平(たたみだいら 標高約2700m)までは、シャトルバスかタクシーがご利用いただけます。
バスは、朝6時から夕方4時まで、観光センター前を毎時00分に発車し、50分ほどで畳平に到着します。
帰りは、朝7時10分から夕方5時10分まで、畳平発が毎時10分の発車で、やはり約50分で観光センターに到着します。
2007年7月2日から9月30日までご来光バスがありました。天候によっては運休の場合もあります。
お問い合わせ先:松本電気鉄道株式会社 新島々営業所 電話0263-92-2511
乗鞍高原〜乗鞍山頂(畳平)の時刻表
2008年9月28日(日)は岐阜県側の乗鞍スカイラインが凍結したためご来光バスと一部のバスが運休となりました。観光センターを9時に出発するバスからは通常運行となりました。長野県側の乗鞍エコーラインは凍結していなかったためタクシーは畳平のゲートまで行くことができました。状況によっては全面閉鎖になることもありますが、観光センターの建物近くにタクシー乗り場があるので聞いてみてください。
松本駅から畳平を往復するとそれだけで大人の料金が6000円近くになってしまいます。もし上高地や白骨温泉、高山等への寄り道も検討されている場合は、「松本・乗鞍・白骨・上高地・新穂高・高山・安曇野 3日間乗り放題フリークーポン」6400円もお見逃し無く。〔適用路線図・路線名〕
お問い合わせ先:松本電気鉄道株式会社 電話0263-26-7000
大黒岳でご来光
観光センターを午前3時40分発のご来光バスが15分ほど遅れて出発したため、日の出前の4時45分ごろ旧鶴ヶ池駐車場に到着しました。
バスから降りて15分ほどで大黒岳(だいこくだけ 標高2772m)の頂上に着きます。8月半ばだというのに気温は12度。寒さで耳が痛くなりました。日の出は午前5時3分。
ご来光バスの様子は→乗鞍岳でご来光 「ご来光バス」の紹介 をご覧下さい。
畳平〜肩ノ小屋 60分(お花畑周遊含む)
15分ほど歩いて畳平ターミナルセンター内で温かい飲み物を飲んでほっと一息。センター内のトイレは有料。駐車場のトイレは無料です。
ターミナルのすぐ脇にあるお花畑をぐるっと一周。約25分。木道が朝露で濡れているのでご注意下さい。
ゆるやかなとても広い砂利道の上り坂です。不消ヶ池(きえずがいけ)の上にはコマクサが咲いていました。
富士見岳(ふじみだけ 標高2817m)の下ではこんな素晴らしい眺めも。午前6時40分、太陽がピッカピッカです。
肩ノ小屋から少し離れた所に有料トイレがあります。
肩ノ小屋〜剣ヶ峰 登り50分 下り40分
途中急な坂もありますが、道幅も広く上り下りの人の行き違いも比較的スムーズです。モヒカンのような屏風岳(びょうぶだけ 標高2968m)と薬師岳(やくしだけ)が見えてきます。権現池(ごんげんいけ)も美しく見えます。
頂上の実感はありませんが、蚕玉岳(こだまだけ 標高2979m)を通過します。この辺りから風が強く吹いてきました。いつも風が強く吹いているようです。帽子など飛ばされないように注意してください。
剣ヶ峰の頂上に到着。高山市から登って来た方と「お隣さん同士だね」と言って握手しました。
↑松本側のお社 ぐる〜と回って ↑高山側のお社 立派!宮司さんが仙人のように見えました。
山頂からは御嶽山も見えました。写真奥が御嶽山、手前は大日岳。
肩ノ小屋〜肩ノ小屋口(バス停) 25分
大雪渓の脇を通ります。8月半ばだったため雪渓の上は歩きませんでした。階段状になった岩の上を下っていきます。シナノキンバイ、イワカガミ、ナナカマドの花などが咲いていました。
大雪渓では広いとは言えなくなった雪上でスキーを楽しんでいる人が多くいました。
肩ノ小屋口には無料トイレがあります。トイレットペーパーはついてません。
肩ノ小屋口〜位ヶ原山荘 60分
このルートはとても気持ちがいいです。沢伝いに下ります。雪もだいぶ溶けてしまったので水かさは少なく足元が濡れることもありませんでした。時期によって水かさは変わります。ご注意下さい。沢の脇にはハイマツやナナカマドがあり、チングルマも咲いていました。「ようこそ」と迎えられているような心地よさがありました。川のせせらぎも涼しげです。
下る度に植生が変わっていきます。林の中は木陰でそれも又気持ちがいい。
位ヶ原山荘で一息入れました。山荘からは畳平から下ってくるバスが見えるので、それまでゆっくりとコーヒーなどを飲みながらご主人からいろいろ乗鞍の情報を聞いているうちにまた来たくなってしまいました。
下りのバスは余裕を持って
位ヶ原山荘から観光センターまでは込み合っていなければバスは45分くらいで行けると思います。
混んでいると大変です。乗車する人がいると全てのバスが停車します。補助席も使用するので、下車する人がいると補助席に座っていた人たちは一度バスから降りてまた乗り込みます。観光センターまでこの繰り返しでクタクタになってしまいました。時間も余計にかかるので、帰りの時間は余裕を持って計画すると良いでしょう。
お薦めのサイト
乗鞍大雪渓 Web Site
大雪渓だけではなく、交通情報・近況(速報)など硬派な感じのサイトです
登山者の感想
肩ノ小屋口から位ヶ原山荘までのルートはとても気に入りました。2007年9月9日にもそのルートを通りました。1ヶ月も経っていないのに実りの秋。大きな木苺がきらきらと輝いてとてもきれいでした。大雨の後だったので水が大量に流れた跡があったり所々ぬかっていました。
家に帰ってきてから地図を良く見ると剣ヶ峰の頂上は高山市にありました。軽くショックでした。見間違いでしょうか?
【登山者・記事 アルプスちえみ】
【アクセス等アドバイス:のりくらのカエル】