やまたみ登山学校 第4回机上講習会
『安全確保と救急法』
安全確保について
<安全確保のためのパーティー装備>
登山用具は、安全確保のためにあります。パーティーで持っていく道具の中にはザイル・ツェルト・コンロなどがあります。
ザイルなどはベテランが使うものだから初心者は必要ないと思いがちですが、
ちょっと見方を変えてみてください。初心者はベテランのように危険を見抜いたり、危険箇所をスムーズに登る技術や経験がありません。
それをカバーするために用具の助けが必要となります。ザイルなどは、もともとは難しい登山をやるためにあったのではなく、初めは落ちないために、次に落ちたときの用心のために、そして三番目に登るためにあるのです。
緊急時対策用具
・補助ロープ・カラビナ懸垂下降器 ツェルト
・捨て縄・コンロ・ガス・ローソク(暖をとるため)・無線機(携帯電話)
・スリング(ナイロンやスペクトラの(18mm or 20mm)フラットテープを縫い合わせたものが多い ランナーとも呼ばれる ループ状になっているものは様々な使い方ができて便利)
・ホイッスル・へットランプ・レスキューシート・非常食
参考にさせてもらったサイト 『山どんの資料室』 山の用語集
ありがとうございました。
写真:ツェルトを広げて、使い方の指導をしています。
ツェルト (ビパーク) 道を間違えて途中で暗くなり下山できず山中で一晩過ごすとき(ビパーク)、けが人が出て救助を待つときなどにツェルト一枚で風や夜露を防ぐことができ、体力、気力の温存を図ることができます。
ビパークは一番弱い人を基準に体力の消耗を避けて早い段階に決断する。そして風を避け落石・増水の危険の無い平らな場所を選びツェルトを張る。体制が整ったら温かい飲み物を作ってゆったりした気持ちで過ごす。ローソク一本あるだけでツェルト内が温まり気分的に心強い。ビパークは皆が安心して過ごせる雰囲気作りが大切です。
救急セット
絆創膏・消毒液・傷用軟膏・目薬・痛み止め・胃腸薬・滅菌ガーゼ・包帯
・三角巾・ラスティク手袋・テーピング・万能ナイフ・応急措置マニュアル
緊急用装備の使い方
1.ザイル(フィックスロープ)
ザイルは、やせ尾根・崩壊地・ガレ場・急斜面・岩場やクサリ場・沢の渡渉・雪渓の通過等の危険箇所で転倒した場合は大きな事故になりかねません。また、メンバーが不調になった、天候不順で通過が著しく困難になったときなどにロープを張って(フィックスロープ)安全を確保して通過するための補助用具です。
左)レスキューシートを被り、温度を体感してみます。
薄くて軽いものですが、グット体温が上がるのが体感できました。
右)ロープワークの練習
八の字結びから始まり、ウエストロープ(安全ベルト)の結び方&カラビナの装着方法、シュリンゲ(お助け紐)の作り方、ブルージック結び、フィックスロープの張り方などの講習を受けました。
7月12日(木) 18時30分〜20時半 松本市民サポートセンター
受講者の感想
安全装備など、上級者や雪山など困難な山登りをする人だけが持っていればいいと思っていました。しかし、整備されていない里山こそ、また初心者こそが必要だということを学びました。
とは言え、荷物が増えるのは体力不足の私には厳しいなあと密かに思ってしまいました。
【受講者・記事 ビスタレけいこ】
*第3回机上講習会は、上高地〜徳本峠登山の際に上高地で行われましたので
市民記者は、欠席させて頂きました。