「カイエ・デュ・シネマ」 2022年 ベストテン 第 6 位
サターン・ボウリング

10月31日(金) 19:00
まつもと市民芸術館小ホール
下記から前売券お求めになれます
監督:パトリシア・マズィ
出演:アリエ・ワルトアルテ
2022年製作/114分
フランス・ベルギー合作
配給:サンリスフィルム
⽗親の罪によって取り返しのつかない傷を負った2⼈の異⺟兄弟の 奇妙な物語だ。男性の悪に焦点を当てたイヴ・トマの脚本は「⽗の 亡霊」という超⾃然的な要素を含みつつ、恐怖やトラウマ、ネグレ クトがいかに救いようのない不幸のスパイラルを形成するかを隠喩 的に描いている。 また、『落下の解剖学』や『ナイフ・プラス・ハート』などの撮影 監督シモン・ボーフィスによる陰鬱で美しいカメラ、俳優の凄まじ い演技によって強化されたグランジなネオ・ノワールの雰囲気は、 マズィ監督がアートハウス・カルトの地位におさまらないことを⽰ している。マズィ監督は、ニコラス・レイ、パク・チャヌク、⼤島 渚などにオマージュを捧げながら、古典的なフィルムノワールの⽅ 法を踏襲し、かつてない衝撃とともに現代的な暴⼒の問題を炙り出す。
本作には、性暴⼒描写を含むシーンがあります。鑑賞に際してはご留意ください。