ある一族の栄枯盛衰を、二人の女性を軸に描いた一大クロニクル。6年ぶりに決定版再演。
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
ある一族の栄枯盛衰を、二人の女性を軸に描いた一大クロニクル。6年ぶりに決定版再演。
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
四半世紀、続けてしまった。こんなに続くなんて夢にも思わなかった。ずっと一緒に創作してくれた劇団員、支えてくれたスタッフと客演陣、そしてこんなに安定しない作風と身勝手な態度を見捨てずにいてくれた観客の皆様に謝意を。
25周年を記念して、2018年は、近年の劇団公演の中では抜きん出た一作、どうしても再演したかった『百年の秘密』を上演する。
もう暫くの間、我々にしか作れない演劇をやり続けるつもり。しくよろ。
主宰:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
▼ストーリー▼
ずっとずっと昔の良き時代。狼に狙われた少年時代の先代を救い上げたという楡の木。
それを囲んで建つベイカー家の館。その当主で銀行家のウィリアム(廣川三憲)は、妻のパオラ(松永玲子)と二人の子どもをもうけ、幸せな日々を過ごしていた。
長男のエース(大倉孝二)は高校バスケットのスター選手、そして長女ティルダ(犬山イヌコ)は小説家志望の聡明な少女。館にはエースの親友であるカレル(萩原聖人)、ティルダの同級生チャド(みのすけ)やリーザロッテ(村岡希美)、転校生のコナ(峯村リエ)が訪れ、向かいに住む弁護士のブラックウッド(山西惇)もやってくる。その対応にメイドのメアリー(長田奈麻)もてんてこ舞いだ。
その後、ティルダはブラックウッドと結ばれてフリッツ(泉澤祐希)を産み、カレルと結ばれたコナはポニー(伊藤梨沙子)を産む。この先も続くように思えた穏やかな日々。しかし両家には次第に暗雲が立ち込める。
ときは流れ、事業の失敗で負債を抱えたフリッツは、ついに館の売却を決意。しかし、彼ら一族にとって、楡の木と館の記憶は、なににも代えがたいものだった―。
○ナイロン100℃ 45th SESSION『百年の秘密』
◆2018年4月下北沢本多劇場、5月兵庫・愛知公演あり