特集 沖縄 日本本土復帰50年
特集上映 国境の島にいきる
時代の波に翻弄される文化、言葉、暮らし
それでも島に息づくものがある
かつて「与那国島」はアジアの交易の中継地として栄えてきた。その交流から生まれた文化と、日本や沖縄本島とも異なる独自の言語は島の誇りであった。1972年、沖縄の日本本土復帰とともに、与那国は日本の最西端つまり国境の島になった。ーーその後50年の間、島はどのように移り変わり、⼈々の暮らしはどのように変化したのか。そして、時代を経てもなお変わらないものとはーー
2021年、世界がコロナ禍に見舞われる中、与那国島は二つの映画を生み出した。島に生まれ育った若き才能が描く望郷の島 『ばちらぬん』、欧州からやって来た気鋭の視点で描かれる⽇常の島『ヨナグニ~旅立ちの島~』。与那国島を新たな角度から描いたこの作品を通して、国境の島そして復帰50周年の意味を問い直す。
Vol.1
ばちらぬん
下記にて前売券発売中
7月2日 18:30~19:31
アフタートーク東盛あいか監督
松本市Mウイング6階ホール
監督・脚本・撮影・編集:東盛あいか
出演:東盛あいか、石田健太、笹木奈美、三井康大、山本 桜
2021年 日本語・与那国語 フィクション カラー 61分
監督の故郷である与那国島の日常や祭事を取材したドキュメンタリーと花、果実、骨、儀式などをモチーフに幻想的に描かれる世界が交差しながら物語は進む。現実とフィクションはやがて溶け合い、ジャンルの枠を超えた映像によって島に紡がれてきた歴史、文化、人々の記憶がスクリーンに映し出される。日本の最西端、沖縄県与那国島の言葉で「ばちらぬん」は「忘れない」という意味をもつ。
vol.2
ヨナグニ~旅立ちの島~
下記にて前売券発売中
7月2日 20:20~21:34
松本市Mウイング6階ホール
監督:アヌシュ・ハムゼヒアン、ヴィットーリオ・モルタロッティ
出演:金城元気、中井舞風、野底みみ、小島南帆、伊東珠璃、長濵衣織
与那国語字幕翻訳・監修:東盛あいか
2021年 フランス 日本語・与那国語 ドキュメンタリー 74分
後援:イタリア文化会館
沖縄県与那国町、この島には高校がない。若者たちは中学卒業とともに一度は島を離れることになる。別れと再会を予感しながら、学校生活や豊かな自然で戯れる放課後、思春期の本音が漏れる会話を通して多感な10代の日々が映し出される。そして、失われつつある島の言葉「どぅなん」や伝統文化がゆっくりと若い世代へと受け継がれる様子が描かれる。緩やかで郷愁溢れる国境の島の記錄。
30年ぶりに松本で上映します。
クラウドファンディング 特別協力 松本CINEMAセレクト
Vol.3
パイナップル・ツアーズ
7月8日 19:00
まつもと市民芸術館小ホール
アフタートーク 代島治彦さん 利重剛さん
(監督作『エレファントエレファント・ソング』の時以来28年ぶりに松本CINEMAセレクトご登壇)
前売券は下記で発売中
監督 真喜屋力 中江裕司 當間早志
総合プロデューサー 代島治彦
出演 兼島麗子 新良幸人 利重剛 平良とみ 洞口依子
1992年製作/118分/日本
配給:ノンデライコ
日本初公開:1992年4月25日
クラウドファンディングリターンをすべて観客の皆様にプレゼントいたします。
パイナッフルツアーズを見るなら上田より松本だよ!
「35ミリフィルム栞」40個
「劇場用パンフレット」40部
「デッドストック:旧劇場公開版パンフレット」2部
「公式トートバッグ」10個
沖縄ブームの火付け役となった『島唄』や『ちゅらさん』に先駆けて1992年に劇場公開され、あたらしい時代のオキナワ映画として話題を呼んだ『パイナップル・ツアーズ』がデジタルリマスター版として30年振りに復活! この後『ナビィの恋』が大ヒットする中江裕司監督をはじめとする当時20代の監督たちが紡いだ物語に、音楽は照屋林賢+りんけんバンド、出演は『ちゅらさん』の平良とみや沖縄芸能を代表するエンターテイナー・照屋林助といった沖縄現地の役者たちが結集したこのオムニバス映画は生き生きとした躍動感に満ちている。2022年に本土復帰50周年を迎える沖縄では、基地や環境、貧困の問題ばかりが注目されていますが、『パイナップル・ツアーズ』全編にみなぎる力強い明るさは今まさに必要なものと言えるだろう。