特別企画 活弁でウクライナ問題を考える 戦艦ポチョムキン+チャップリンの冒険
戦艦ポチョムキン(66分)
映画史上の名作。1925年製作。セルゲイ・M・エイゼンシュテインが、第一次ロシア革命と呼ばれる一九〇五年革命のなかの、歴史的事件“ポチョムキン号の反乱”をテーマに製作したもの。
ロシアのウクライナへの侵攻が続く中、『オデッサ』(現在はウクライナ語でオデーサ表記)の地名が毎日ニュースから聞こえてきます。オデーサは、ウクライナ南部にある黒海に面した港湾都市。『戦艦ポチョムキン』の一番有名な場面『オデッサの階段』の舞台となったところです。
1905年に黒海艦隊の旗艦である戦艦ポチョムキンの乗組員が、食事の肉に蛆虫が沸いていたことの不満が発端で、帝政ロシアへの反乱が始まる。船員たちはポチョムキン号を乗っ取りオデッサに停泊し、市民を扇動し賛同を呼びかけるが、帝政ロシアの軍隊が無防備な市民に向かって発砲する。
このシーンが有名な『オデッサの階段』です。今一度映画史に残る名作を活動写真弁士 片岡一郎 楽師上屋安由美さんよる上映を企画しました。
同時上映の『チャップリンの冒険』(20分)短編はチャップリンが体を張って権力をおちょくる痛快作です。
活動写真弁士
:片岡一郎
2002年活動写真弁士の第一人者である澤登翠に入門。澤登門下総領弟子。レパートリーは日本映画・洋画・中国映画・アニメ・記録映画と多岐に渡り、総演目数は約350作品。国内のみならず、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、イタリアなど18ヵ国で公演。2020年、活動写真弁士の歴史を綴った『活動写真弁史 映画に魂を吹き込む人びと』出版。
楽師 ピアノ伴奏:上屋安由美
桐朋学園大学音楽学部作曲専攻卒業、同大学研究科修了。同大学音楽学部附属子供のための音楽教室でソルフェージュ講師。これまでポルデノーネ無声映画祭、東京国際映画祭等に出演。