島内の鳥居火
松本平に本格的な春の訪れを告げる松本市島内の大宮・武宮の両神社の「鳥居火」が行なわれます。市の重要無形民俗文化財に指定されているこの行事は、松本市城山の犬飼山のうち「鳥居火山」と呼ばれる山の西向きの斜面で、氏子たちが松明を片手に「鳥居」などの形を描く伝統行事です。
午後8時頃より約5分間
【当行事の由来】
戦国時代小笠原氏の一族がこの鳥居の南に城砦を築き守っていました。応仁 (1467年) の頃、内乱が起こり東北側から攻めてきた反乱軍が折からの北風に乗じて山に火を放ち、城中が火煙につつまれ城方は苦戦におちいりました。火は鳥居まで移り、東北側に焼け倒れると、不思議に風向きが変わり、猛火はかえって反乱軍におそいかかって城方は戦いを取り戻し勝ことができたそうです。これを神のお陰と考えた人々は鳥居を再建せず、松明で鳥居を造って神威を敬うようになったと言い伝えられています。
大宮神社
松本市島内字2054
武宮神社
松本市島内5883