イベント

『 Cinema + Museum』

13
『 Cinema + Museum』

Cinema+Museum(シネマミュージアム)は美術館とNPO法人コミュニティシネマ松本Cinemaセレクトのコラボによりお届けする映画のプログラムです。
松本まちなかアートプロジェクト2021の関連イベントとして、開催します。

開催日
2021.10.29 (金) 〜 2021.10.31 (日)
料金

鑑賞料

前売り券
¥1,400
当日券一般
¥1,800
当日券大・高校生
¥1,400
パルコde美術館観覧券の半券呈示で、当日券一般1,000円、大学高校生800円
お問い合わせ
松本市美術館 0263-39-7400
URL
https://www.mm-art-project.com/cinema/

10月29日~31日まつもと市民芸術館小ホール

主催:松本まちなかアートプロジェクト

企画・運営 NPO松本CINEMAセレクト

 

10/29

ファンタステック・プラネット

10月29日 18:45~

  30日 20:25~

半世紀の時を経てもなお熱狂的に愛されるアニメーション映画のマスターピース

舞台は地球ではないどこかの惑星。真っ青な肌に赤い目をした巨人ドラーグ族と、彼らに虫けらのように虐げられる人類オム族の、種の存続をかけた決死の闘いを描く―。 フレンチSFのパイオニアであるステファン・ウルの原作「Oms en série」をもとに、ブラックユーモア溢れる幻想的な画風のアーティスト ローラン・トポールが4年の歳月をかけて原画デッサンを描き、<切り絵アニメーション>という手法で鬼才ルネ・ラルーが1973年に映画化。そのあまりに独創的でファンタジックな世界観で瞬く間に批評家・観客たちを魅了し、アニメーション作品として史上初めて第26回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。

監督・脚色:ルネ・ラルー
原作:ステファン・ウル「Oms en Série」
原画・脚色:ローラン・トポール
人物画:ヨーゼフ・カーブルト
音楽:アラン・ゴラゲール
原題:La Planète sauvage(野生の惑星)
1973年|72分|フランス=チェコスロヴァキア|フランス語
字幕翻訳:古田由紀子
配給:ザジフィルムズ

ジャズ・ロフト

10月29日 20:10~

  • ユージン・スミスの住むロフトで繰り広げられた、ジャズ・ミュージシャンたちの熱狂セッション

    写真家、ユージン・スミス(1918-1978)。戦場カメラマンとして活動後、当時絶大な影響力を誇った雑誌「ライフ」などで意欲的な作品を数多く発表、70年代には水俣病患者を捉えた写真集によって世界に衝撃を与え、のちにジョニー・デップ主演『MINAMATA-ミナマタ―』として映画化もされた。そんな彼が1950年代半ばから住んでいたマンハッタンのロフトには、連日連夜様々なジャズ・ミュージシャンが出入りし、ジャムセッションを繰り広げていた。「ライフ」編集部との軋轢や家族の不和を抱え、逃げるようにこの地へ移り住んだスミスは、ただ純粋に音楽を楽しむためだけに集まった彼らの自由奔放な演奏をつぶさに録音し、シャッターを切ることに没頭する。そのむせ返るような熱気を余すところなく伝えるのがこのドキュメンタリー映画『ジャズ・ロフト』である。

    プロデューサー:カルヴィン・スキャッグス、サム・スティーブンソン
    編集:ジョナサン・J・ジョンソン
    撮影:トム・ハーウィッツ
    録音:ピーター・ミラー
    脚本・プロデューサー・監督:サラ・フィシュコ
    配給・宣伝:マーメイドフィルム コピアポア・フィルム
    宣伝:VALERIA
    原題:The Jazz Loft According to W. Eugene Smith
    2015年|89分|イギリス|英語
    配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム

10/30

レンブラントは誰の手に

10月30日 10:15~

松本市美術館館長  アフタートーク予定

貴族の家系に生まれ、レンブラントが描いた貴重な肖像画のある家で育った、若き画商ヤン・シックス。彼はある日、ロンドンの競売クリスティーズに出されていた「若い紳士の肖像」に目を奪われる。これはレンブラントが描いたものだと本能的に感じた彼はその絵画を安値で落札。本物か偽物か。本物であれば、巨匠レンブラントの知られざる新たな作品が発見されるのは44年ぶりであり、専門家や美術史家らもアートを愛するがゆえにヒートアップ。しかし思いもよらぬ横やりが入ってしまう…。一方で、フランスの富豪ロスチャイルド家が何世代にも渡って所有していたレンブラントの絵画2点「マールテンとオープイェ」が1億6000万ユーロ(約200億円)という高値で売りに出される。滅多に市場には出回らない見事な2枚の絵画を獲得するために動き出したのは、世界で最も入場者数の多いルーヴル美術館とレンブラントの作品を多数収蔵するアムステルダム国立美術館。いつしか、絵の価値など分からない国の要人まで乗り出す事態に…。

監督・脚本:ウケ・ホーヘンダイク
出演:ヤン・シックス、エリック・ド・ロスチャイルド男爵、ターコ・ディビッツ(アムステルダム国立美術館)、エルンスト・ファン・デ・ウェテリンク教授、バックルー公爵
2019年|オランダ|オランダ語・英語・フランス語|原題:My Rembrandt|101分
日本語字幕:石塚香 字幕監修:幸福輝
配給:アンプラグド

12時00分~12時30分

美術館小川稔館長によるアフタートーク

アンドレイ・ルブリョフ

10月30日 13:15~

ロシア最高のイコン(聖像画)画家と呼ばれながら、その生涯についてほとんど記録が残っていない、美術史上に不世出の天才画家と言われるアンドレイ・ルブリョフ(1360一1430)を描く大作。
300年にわたって異民族タタールの侵攻に脅やかされ続けてきた15世紀初頭のロシア。貴族は不毛の内乱に明け暮れ、民衆は飢えと疫病に苦しんでいた。この激動の時代に名作「三位一体」がいかにして生まれたのか?映画はこの偉大な芸術家を主人公にすえ、15世紀ロシアの社会と人々の広範なパノラマを展開し、時代のさまざまな状況との関わりのなかで苦悩する芸術家の内面を浮き彫りにしていく。アンドレイ・タルコフスキーとアンドレイ・ミハルコフ=コンチャロフスキーは大胆自由にシナリオを構成、プロローグとエピローグを含む10のエピソードを重層的に積みあげて、時代と人間、社会と民衆といった巨視的なテーマで歴史の真実に迫ろうとする。
ウラジーミル、スズダリ、ノヴゴロド他の古都にロケした美しい映像も見逃せない。

監督:アンドレイ・タルコフスキー

リル・バック ストリートから世界へ

10月30日 16:40~

タフな街に育った少年が唯一無二の世界的なダンサーとなり、メンフィスの子供たちの光になるまでの軌跡を描く感動的なドキュメンタリー

全米有数の犯罪多発地域で、公民権運動のキング牧師が暗殺された場所としても知られるテネシー州、メンフィス。そんな闘争の街で育ったチャールズ・ライリー(愛称リル・バック)は、メンフィス発祥のストリートダンス“メンフィス・ジューキン”にのめり込んだ。映画の中で“ジューカー(ジューキンを踊る人)”たちが証言する。「俺たちは人殺しになるより、ダンスがしたい」。
「ダンスが上手くなりたい」。それだけを願った少年は、やがて奨学金を得てクラシックバレエにも挑戦、ジューキンとバレエを融合させ、名曲「白鳥」(「瀕死の白鳥」)を踊った。その「白鳥」を世界的チェロ奏者ヨーヨー・マが見て、チャリティ・パーティーに彼を招いて共演。そこに偶然、『her/世界でひとつの彼女』の映画監督スパイク・ジョーンズが居合わせ、驚異的なダンスに目を奪われ、携帯で撮影して動画を投稿。その1本の動画が、リル・バックの運命を変えた。

原題:LIL BUCK REAL SWAN
監督:ルイ・ウォレカン
配給:ムヴィオラ
2019年|フランス・アメリカ|ドキュメンタリー|85分

過去はいつも新しく

未来はつねに懐かしい   写真家森山大道

 10月30日 18:20~

019年に写真界のノーベル賞とも言われる「ハッセルブラッド国際写真賞」を受賞するなど、世界でもっとも人気のある日本人写真家として知られる森山大道を追ったドキュメンタリー。デビューから50年以上、80歳を超えてもなお現役の写真家として活躍する森山大道。国内のみならず海外でも高い評価を集め、若い世代からも絶大な支持を誇る森山だが、その撮影手法やプライベートの顔などはこれまで謎に包まれていた。そんな森山の写真の魅力に迫るため、1968年に出版された森山のデビュー写真集「にっぽん劇場写真帖」復刊プロジェクトにカメラが密着。ファインダーをのぞく森山の姿や、編集者たちとやりとりする姿から、伝説の写真集を復活させるプロジェクトの舞台裏と、森山のスナップワークの秘密に迫っていく。

出演:森山大道 神林豊 町口覚
監督・撮影・編集:岩間玄
音楽:三宅一徳
プロデューサー 杉田浩光 杉本友昭 飯田雅裕 行実良
制作・配給:テレビマンユニオン
配給協力・宣伝:プレイタイム
企画協力:森山大道写真財団ほか
印刷協力:東京印書館、誠晃印刷

20時25分~21時37分

 

ファンタスティックプラネット

10/31

エルミタージュ幻想 

10月31日 10:30~

全編ワンカットで撮影された映画史上もっとも贅沢といわれる作品

世界遺産のエルミタージュ美術館で、第一級の美術品が陳列されたままの内部を使い、3世紀にわたるロシア近代史を映画史上初の90分ワンカットの手法で描いた驚異の映画。
現代に生きる映画監督と、19世紀のフランス人外交官が、幻想と現実の区別もつかないままエルミタージュ美術館の中をさまよう。第一級の美術品が展示された館内で、ロシア王朝240年のドラマが語られてゆく。

監督:アレクサンドル・ソクーロフ
キャスト:セルゲイ・ドレイデン、マリア・クヅネツォワ、レオニード・モズガヴォイ、ミハイル・ピオトロフスキー、ダヴィッド・ギオルゴビアーニ、アレクサンドル・チャバン
オリジナル音楽演奏:ロシア国立エルミタージュ交響楽団
音楽演奏:マリーンスキー歌劇場管弦楽団(指揮:ワレリー・ゲルギエフ)
特別出演:ワレリー・ゲルギエフ
ロシア・ドイツ・日本(NHK)共同制作

12時00分~12時30分

美術館小川稔館長によるアフタートーク

アニメーションの神様、その美しき世界

川本喜八郎特集 13:00~

岡本忠成特集 14:30~

シネマセレクトオリジナル  川本、岡本記録短編映像を特別上映

  • 日本のアニメーション発展に大きく貢献した二人の映像作家・川本喜八郎(1925-2010)と岡本忠成(1932-1990)の特集上映を行います。いずれもノルシュテイン同様、ストップモーション撮影(コマ撮り)による立体アニメーションの分野で比類なき功績を残した世界的巨匠です。
    川本はストップモーションアニメの先進国チェコでイジー・トルンカに学び、国際的に評価される数々の傑作を残したほかTVの歴史人形劇や海外との合作でも知られています。一方、岡本は木・皮・布・毛糸・紙・粘土など多様な素材を用いて、主に子ども向け作品の分野で斬新な表現を追求し続けました。川本が能・文楽・日本画の様式を用いて、人の心の闇を幽玄の美の極地から描く作風とするなら、岡本は民話・民芸品・唄・方言などを組み合わせ、ユーモアに溢れつつも心に染み入る温もりを感じさせる作風といえるでしょう。それぞれ日本の典型性と民俗性を表現した稀有なアニメーションであり、それゆえに世界に誇れる文化遺産です。

    川本喜八郎作品(5作品80分)
    「花折り」(1968年/14分)「鬼」(1972年/8分)「詩人の生涯」(1974年/19分)「道成寺」(1976年/19分)「火宅」(1979年/19分)

    岡本忠成作品(5作品78分)
    「チコタン ぼくのおよめさん」(1971年/11分)「サクラより愛をのせて」(1976年/3分)「虹に向って」(1977年/18分)「注文の多い料理店」(1991年/19分)「おこんじょうるり」(1982年/26分)

    提供:株式会社WOWOWプラス
    配給:チャイルド・フィルム
    宣伝:プレイタイム

3日間にわたり、全部で8つの映像作品を上映し、松本市美術館の小川稔館長によるアフタートークも予定しています。
「パルコde美術館」観覧券の半券呈示により、当日鑑賞料金が割引となりますので、ぜひパルコde美術館とCinema+Museumをあわせてお楽しみください。
※来場される際にはマスクを着用いただき、会場入口での検温・アルコール消毒にご協力ください。会場内での飲食は禁止です。

  • まつもと市民芸術館

    まつもと市民芸術館

    松本市深志3丁目10番1号
    電車
    JR中央線・篠ノ井線 松本駅下車徒歩10分
    バス
    路線バス、あるいは松本周遊バス「タウンスニーカー」 東コース・南コースをご利用ください。
    停留所「市民芸術館」で下車
    詳細ページ